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ライブコマースってこれから日本でも拡大するの?

 

ライブコマースという言葉が日本でも浸透し始めています。

ライブコマースとはECサイト(オンライン販売)とライブ配信を組み合わせた販売形態のことで、購入者は商品に関するライブ配信を見ながら、時には配信者に質問したりしながら買い物ができることが大きな特徴です。

日本ではまだあまりメジャーとは言えないライブコマースですが、日本貿易振興機構(ジェトロ)のレポートによると、中国ではすでに巨大な経済圏ができ上がりつつあり、2019年に4338億元だった中国のライブコマースの市場規模は、2020年には1兆5000億元、2021年には2兆元規模に拡大するといわれています(日本円にして35兆円)。

直近でも、中国におけるライブコマースの伸びを象徴するニュースがありました。

10月20日にはアリババ傘下の大手ECサイト「天猫(Tmall)」による「天猫ダブルイレブンショッピングフェスティバル」の予約販売が始まったのですが、中国のライブコマースのトップインフルエンサーである李佳琦(Austin)氏と薇婭(viya)氏の二人が、わずか一晩で合計2,800億円を一晩で販売したのです。

中国ではこのように盛り上がりを見せるライブコマースですが、日本では今後どのように展開していくのでしょうか?

ライブコマース先進国「中国」


情報の多様化が進み、触れる情報もAI技術の進展でますます個人に最適化されたものになっていく中で、大々的な広告というマーケティング手法は効果がなくなりつつあります。そのような環境下では、新しいマーケティング手法が必要とされており、その一つがライブコマースであるということは間違いありません。

また、チャットボットを用いたECもより顧客のニーズに沿ったオンライン上の「接客」ができるという観点から、広がりを見せています。しかし、ライブコマースが浸透するかどうかは、過去の購買行動や消費環境によっても大きく左右されそうです。

ライブコマース先進国の中国では従来、消費環境はお世辞にも良いものとは言えませんでした。

偽造の商品や粗悪品が販売されているケースも多く、購入者が販売者に対して不信感を持っているというのが一般的でした。そのため、購入者には自分が信頼する人の口コミを信用して買い物をしたいという潜在的なニーズがあったようです。

このような消費環境の中では、ライブコマースに多くの人が集まるのも納得がいきます。自分が信用するインフルエンサーが本当に良いものとしてライブで宣伝しているものを買おうと思うのは、中国の消費者にとってはとても安心感のある体験です。

もちろん、インフルエンサーが自分の売上のために過大広告をするというリスクもないわけではありません。しかし、インフルエンサーにとっても長期的に収益を上げるためには、消費者からの信頼が欠かせません。

「あの人がオススメするから買ってみたのに全然良い商品ではなかった」といったような悪評が広まってしまえば、インフルエンサーとしての仕事が亡くなってしまうことは容易に想像できます。彼らとしても、自分のビジネスを継続するために、商品に対して適切な評価をしていくインセンティブが働いているのです。

日本のライブコマース


一方、日本ではどうでしょうか?日本の従来の消費環境は、中国とは正反対のように思えます。

日本人の真面目な性格もあり、日本の消費者は販売者に対してそれほど疑いの目を持っているようには思えません。むしろ、広告の文言をそのまま信頼しやすいとすら言えます。特段ライブコマースやインフルエンサーに頼らなくとも、良いものをきちんと買うことができる洗練された消費環境があったといえます。実際、MMD研究所のデータによると、ライブコマースの利用経験は12.7%、認知は43.2%にとどまっています。

未だ半分以上の日本人がライブコマースという言葉を聞いたことがないという状況なのです。

さらに、ライブコマースを試聴した後の購買行動にも特徴があります。日本では、ライブ配信の後に実店舗で購入するという人が約4割もいるのです。

上記のようなデータから考えると、日本のライブコマースは、ライブ動画を通じて商品やお店の魅力を伝え「店舗に足を運んでもらうための手段」としての役割を担うようになる可能性が高いのではないでしょうか。

アメリカの調査会社のデータで「1分間の動画はWEBサイトの3600ページ分の情報量がある」というものがあるように、動画による消費者へのアプローチが今後ますます進んでいくことは間違いないでしょう。ただ、日本のライブコマースは、中国のように売上に直結するものというよりは、広告宣伝・PR活動に近いものとして位置づけられることになるのではないでしょうか。

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