商品撮影用の背景の選び方!物撮りを成功させる色や素材を解説
商品撮影をするときは、背景にもこだわる必要があります。
色や素材、大きさなどの選び方についてわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。
また、商品撮影を成功させるために背景以外のカギとなるポイントについても解説します。
ECサイトの売上を左右する大切なポイントばかりですので、ぜひご覧ください。
目次
- 商品撮影に適した背景色とは?
- 商品撮影の背景に適した素材とは?
- 商品撮影の背景の大きさはどう決める?
- 物撮りにおすすめの背景柄
- 物撮りの背景はセッティングにもこだわる
- スマホアプリなら背景の変更が簡単
- 商品撮影時にこだわりたい背景以外のポイント
- 売上に直結!丁寧に商品撮影を進めよう
商品撮影に適した背景色とは?
背景色によっては、商品の魅力を倍増させることができます。
しかし、間違った色を選ぶと、商品が魅力的に見えないだけでなく、全体的に暗すぎる・明るすぎる写真になったり、商品に背景の色が写り込んだりするため、商品本来の色が伝わりにくくなることがあるでしょう。
商品撮影には、背景色選びが大切です。どのようなポイントで選ぶことができるのか、わかりやすく解説します。
基本は白
商品撮影の背景色の基本は白色です。
ECサイトに商品を掲載するとき、商品をおしゃれに見せることも場合によっては必要ですが、それ以上にわかりやすさが求められます。
商品の形状や色、ディテールなどが明確に表現されている写真が、ECサイトにとってベストな写真といえるでしょう。
実際に商品がわかりにくいと、お客様が必要としている情報をすべて伝えることができなくなります。よりわかりやすい写真を求めて別のサイトへと移ってしまう可能性もあるでしょう。
背景色に白を選ぶと、商品を際立たせ、よりわかりやすい写真に仕上げることが可能です。また、多くのショップが集まるECモールに出店する場合には、商品写真は白背景とすることがガイドラインの一つとなっていることもあります。
・白い背景が好まれる理由
白い背景がルールとなっているECモールに出店する場合でなくても、背景色は白色が好ましいとされてます。
その理由としては、お客様が白背景に目が慣れていて、違和感なく商品を識別できるという点が挙げられるでしょう。
実際にECサイトやECモールでは、多くの商品が白背景で撮影されています。
また、検索エンジンで表示されやすいことも白背景が好まれる理由の一つです。お客様が商品を検索すると、インターネット上の膨大な情報の中から検索語に該当する商品がAIなどで自動的にピックアップされて表示されます。白背景であればAIも正確に画像認識しやすく、検索結果として選ばれやすくなるでしょう。
商品の同系色あるいは補色
わかりやすさやAIによる画像認識のしやすさ、お客様が感じる違和感を減らすことなどを重視すれば、背景色は白に決まりです。実際に白背景の商品画像は多く、商品撮影の新常識となりつつあります。
しかし、あまりにも多すぎて他のECサイトとの差別化が図れないと感じるときは、白背景以外の背景色も検討してみましょう。また、白背景の商品画像とは別に、商品のイメージ画像やスタイリングの例を紹介するときも、白以外の背景色の写真が必要になります。
白以外の色を背景にするときは、商品の同系色を選ぶと、まとまりのある落ち着いた写真に仕上げられるでしょう。また、コントラストが強い補色(ほしょく)を選ぶことができます。補色とは色相環で反対に位置する色のことで、黄色と青紫、緑と赤紫、赤と青緑はそれぞれ補色の関係です。
例えば少し青みがかった小物を撮影するときは、真っ白ではなくやや黄味よりのアイボリーを背景に選ぶことができるでしょう。
アイボリーには優しいイメージがあり、やわらかい雰囲気に写真を仕上げます。
また、パープルがかった小物であれば、ライトグリーンの背景もおすすめです。ライトグリーンにはリラックス効果も期待でき、ナチュラルで清潔感のある写真に仕上がるでしょう。
多色使い
背景は基本的には単色ですが、あえて複数の色を組み合わせてみてはいかがでしょうか。
あまりにも色数が多いとまとまりがなく、見栄えが悪くなってしまうので、2色か3色に制限するほうが良いでしょう。
例えば、ブランドのイメージ色が複数あるときは、多色使いにすることで、よりブランドの世界観を表現しやすくなります。
また、あえて反対色を選ぶことで、アバンギャルドでおしゃれな雰囲気に仕上げられるかもしれません。
商品撮影の背景に適した素材とは?
背景を選ぶときは、色だけでなく素材にも注目してみましょう。商品撮影に使うことが多い素材として、次の4つが挙げられます。
- 紙(背景紙、セットペーパー)
- 布
- 木材
- アクリル板
いずれも単価が高くないため、商品や表現したいイメージに合わせてさまざまな色や質感のものを揃えやすいでしょう。それぞれの素材の特徴についてわかりやすく解説します。
紙(背景紙、セットペーパー)
価格の安さやカラーの豊富さ、入手しやすさで選ぶなら、紙がおすすめです。商品撮影用の紙として「背景紙」や「セットペーパー」の名前で撮影機材を扱っているショップなどで販売されています。
コピー用紙やケント紙など文房具店で販売している紙でも問題はありませんが、厚みがない場合はテーブルなどが透けて見えることがあるので注意しましょう。
紙を背景として商品撮影をすると、ムラがなく、オーソドックスな写真に仕上がります。ECサイトの商品説明の写真としても使いやすいでしょう。また、豪華な雰囲気に仕上げたいときは、和紙もおすすめです。繊細な凹凸が商品を際立たせ、高級感ある写真に仕上がります。
布
高級感を演出したいときは、布もおすすめです。アクセサリーや食器、お菓子などは、布を背景にすると映えるでしょう。また、真っすぐに敷かずに、あえてドレープ(しわ)をつけ、重厚感のある雰囲気に仕上げることもできます。
紙は一度折り目がつくと元に戻せませんが、布はアイロンをかけて元通りにできる点も特徴です。異なる色味、質感の布をいくつか揃えておけば、商品撮影の幅も広がるでしょう。
木材
木材を背景にすると、ナチュラルな雰囲気を簡単に演出できます。
自然派をアピールしたい化粧品や食材などに使ってみてはいかがでしょうか。素材を際立たせるために、木材を使うこともおすすめです。たとえば、プラスチックやガラスなどの商品を木材に置くと、木目のザラザラとした感じと好対照になり、素材のつややかさを引き立てられます。なお、木材はホームセンターなどで入手できますが、木製のデスクや椅子のうえで撮影しても問題ありません。
あまりダークな色味は商品を暗く見せてしまうため、できればパイン材や白く塗装したものが好ましいです。
アクリル板
清涼感を演出したいときは、アクリル板がおすすめです。アクリル板には商品が映り込むため、硬質でクールな雰囲気に仕上がります。
例えば、ガラスの食器や電子機器などは、アクリル板でクールさを強調してみてはいかがでしょうか。
アクリル板を背景に使うときは、指紋などをしっかりと拭き取っておくことが大切です。汚れや指紋などがついていると、クールさよりも不潔さが表現されてしまいます。ガラスを拭く布などを使い、きれいに拭いてから商品を載せましょう。
商品撮影の背景の大きさはどう決める?
背景は大きさにも注意が必要です。背景が小さすぎると写真の一部に背景以外が写り込んでしまいます。背景の大きさの選び方と目安について見ていきましょう。
80~110cm角が基本
背景が小さすぎるのもNGですが、大きすぎると扱いづらく、接写しにくくなるので注意が必要です。文房具店で購入できるケント紙は80~110cm角が基本なので、それを目安にしても良いかもしれません。サイズで販売しているときは、A0かB1を選びましょう。
余白は被写体の3倍サイズを目安にしよう
写真を撮影するときは、余白が被写体の3倍サイズになるように意識するとバランス良く仕上がります。背景紙や布を選ぶときも、被写体の3倍サイズ以上はあるのか確認しておきましょう。
なお、3倍サイズとは縦横に3倍のサイズです。背景を縦横3列の9マスとして考え、その真ん中のマスに被写体が収まるように配置しましょう。
テーブルのサイズに合わせるのもおすすめ
商品撮影を頻繁に行うときは、撮影に使うテーブルの大きさに背景紙をカットしておくと便利です。背景紙がずれないようにテープなどで留めておけば、いつでも写真を撮影できます。
物撮りにおすすめの背景柄
センスのよい物撮りには、被写体と背景のマッチングが欠かせません。紹介したように布や木材、アクリル板なども物撮りの背景としておすすめですが、手軽にセンスアップするなら紙(背景紙、セットペーパー)がおすすめです。
基本は白い背景紙ですが、柄や色の背景紙を使うことで、被写体の魅力をさらに引き出せることがあります。おすすめの組み合わせを紹介します。ぜひ参考にしてください。
シンプルなアイテムにはボタニカル柄
アイテムがシンプルなときは、背景までシンプルだと寂しい印象になってしまうことがあります。高級感や落ち着きを表現したいときには問題ありませんが、楽しさやワクワクするような感覚を表現したいときには避けておきましょう。
楽しい気持ちやフレッシュさ、未来に向けた明るいフィーリングを表現したいなら、シンプルなアイテムにこそボタニカル柄がおすすめです。
ボタニカル柄とは植物がプリントされた紙のことで、大きめの葉が並ぶトロピカル風、小さな花を散らしたブーケ風などさまざまなデザインがあります。
ボタニカル柄の背景紙は、フードにもおすすめです。南国風の雰囲気も表現できるため、インド料理やマレーシア料理、メキシコ料理などにも好相性です。
アクセサリーや小物にはマーブル柄
高級感を演出したいときは、マーブル柄がおすすめです。アクセサリーや小物なども、白い背景にセッティングするよりも高級なイメージに仕上がります。
なお、マーブル柄には筋が黒目のダークな色合いのものと、白を基調とした明るい色合いのものがあります。被写体によって使い分けるとよいですが、どちらかひとつを選ぶのであれば明るいものにしましょう。あまりダークな色合いの背景紙は、被写体を暗く見せる可能性があります。
アーバンシックを目指すならコンクリート柄
おしゃれなアパレル関係の小物や洋服には、コンクリート柄がおすすめです。コンクリートの無機質な質感が、小物や洋服をアーバンシックに見せてくれます。
なお、コンクリート柄の背景紙を選ぶときも、あまり暗すぎないものにしてください。暗いとアーバンシックというよりはダンジョン風になってしまい、着こなしの難易度が高いように見えてしまうことがあります。
ポップな雰囲気に仕上がる単色パステルカラー
白・黒以外の単色の背景紙も用意しておきましょう。赤や黄色の原色系もよいのですが、使い勝手のよさで選ぶならパステルカラーがおすすめです。パステルカラーは色味が薄いため、被写体を暗くすることがありません。また、中間色のため、色合わせがしやすいのも特徴です。
カジュアルな小物などにパステルカラーの背景紙を合わせると、50年代風のポップな雰囲気に仕上がります。アメリカンカジュアルとも好相性なため、輸入小物やキッチュなプラスチック雑貨にもあわせて見てください。
迷ったときは木目調
どの背景紙にするか迷ったときは、木目調がおすすめです。基本的に何にでもあうため、商品を選びません。
また、実際の木材を背景にすると木くずがついてしまうため、洋服などの布類を乗せるのはためらわれます。しかし、紙であれば木くずはつきません。洋服なども気兼ねなく置けます。
・ホワイト系の木目調
木目調の背景のなかでも、ホワイト系のものは特におすすめです。ザラザラとした木目に白いペンキを塗ったようなものなら、ナチュラルさと可愛らしさを同時に表現できます。
たとえば子ども服やおもちゃ、雑貨などにも使ってみてはいかがでしょうか。また、本や雑誌、文房具なども、ホワイト系の木目調と好相性です。
・ブラウン系の木目調
ブラウン系の木目調なら、高級感を演出できます。オーク材やマホガニー材などのダークブラウンの木目をプリントした背景紙が1枚あると、革小物や高級文房具、ネクタイなどのビジネス洋品を引き立てます。
ただし、ブラウン系のなかでも赤みが強いものは、高級感は演出しにくいかもしれません。高級感にこだわるときは、赤みや黄みが強くないオーソドックスなダークブラウンを選びましょう。
物撮りの背景はセッティングにもこだわる
商品を引き立てる印象的な写真を撮影するには、背景のセッティングにもこだわりましょう。次の順に背景をセッティングすると、被写体の魅力をさらに引き出せます。
- 半逆光の位置に背景をセッティングする
- 高さを調整する
- レフ板をセッティングする
- アングルを決め手カメラをセッティングする
流れに沿って解説します。
1.半逆光の位置に背景をセッティングする
物撮りにおすすめのセッティングは、半逆光です。半逆光とは商品の斜め後ろから光が当たることです。逆光になってしまうと被写体の正面部分が暗くなりますが、斜め後ろに光源を持ってくることで、正面部分が白飛びしない程度に適度な明るさになります。
明るい時間帯であれば、自然光で写真を撮影しましょう。背景をセッティングし、太陽が斜め後ろに来るように商品を置きます。
2.高さを調整する
背景紙を商品の下に敷いてしまうと、正面からの撮影ができません。この場合は上から撮影することになりますが、上から撮影すると半逆光の位置に光源を配置できません。
半逆光を保ちつつ、なおかつ正面から撮影するためにも、背景紙を商品の下に敷くのではなく、軽く曲げて高さをつくりましょう。床面と側面に自然なつながりがあると、背景紙が小さくても狭くみえません。
ただし、被写体によっては、上から撮影するほうが魅力を発揮できることがあります。たとえばあまり厚みのない革小物や雑誌、食器などは、背景紙を下に敷いて上から撮影しましょう。
3.レフ板をセッティングする
太陽の強さなどによっては、商品の光の当たり具合にムラができてしまいます。光が強く当たる部分があると、その分、影を強調してしまうため注意が必要です。
光が強すぎるときは、商品全体に柔らかい光があたるようにレフ板もセッティングしましょう。レフ板の高さを調整することで、商品全体が優しい光に包まれます。
レフ板の代わりとして、レースのカーテンなどで光を遮ることもおすすめです。レースのカーテンなら面積が広いため、光の当たり具合にムラができにくくなります。
4.アングルを決めてカメラをセッティングする
アングルを決めてカメラをセッティングしましょう。このときも、半逆光になるように調整することが大切です。
なお、商品撮影では、手ぶれを防ぐためにも三脚を使うことが基本となります。しっかりと三脚でカメラを固定することで、光源との位置関係も揺るぎのないものとなります。
三脚の脚が長すぎるときは、小物の撮影には向きません。脚の短い三脚を買うか、商品をテーブルなどに乗せてから撮影してください。
スマホアプリなら背景の変更が簡単
写真の背景を簡単に変えられるスマホアプリを使えば、より変化に富んだ魅力的な商品撮影ができます。
無料で利用できるアプリも多いので、一度試してみましょう。手ぶれ補正機能や画像回転機能などもついていることがあるので、よりイメージに近い商品撮影を実施できることがあります。
また、背景色が多いのもアプリの特徴です。
紙や布を背景にする場合は、希望に合う色がないときは新しく購入しなくてはいけません。色数は無限大にあるわけではないため、画材店でも理想の色が見つからない可能性があるでしょう。
しかしアプリで背景を変えるときは、コード指定などによりほぼ無限大の選択肢から色を選べます。
ただし、スマホ本体のカメラ機能があまり優れていないときは、商品撮影に適した高画質の写真は撮れないでしょう。まずはお手持ちのスマホのカメラ機能をチェックしてみてください。
商品撮影時にこだわりたい背景以外のポイント
商品撮影が成功するかどうかは、背景によっても左右されます。適切な色と素材を選ぶこと、商品に合った十分な大きさを確保することで、イメージ通りの写真に近づけられるでしょう。
しかし、背景にこだわるだけでは理想の商品撮影は完成しません。次の2点にもこだわり、お客様を惹きつける商品写真に仕上げていきましょう。
- ライティング
- スタイリング
物撮りのコツについては、次の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
商品撮影(物撮り)のコツを詳しく解説!スマホ撮影のポイントも紹介
ライティング
何か物足りないように感じる写真は、光量が不足していることが多いです。例えば自然光で撮影するとき、天候や商品を置く場所によっては十分な光が当たらず、写真全体が薄暗くなってしまうことがあります。
反対に光量が多すぎて白飛びしてしまうことや、影が濃く表れることもあるので注意が必要です。光量が足りないときはストロボ撮影や撮影ボックスの利用も検討してみましょう。また、商品に影が映り込まないように、光が当たる位置に配慮することも大切です。
スタイリング
商品だけを撮影するのも良いですが、何か小物を合わせてスタイリングしてみるのはいかがでしょうか。写真にストーリーが生まれ、よりスタイリッシュな印象に仕上がります。
ただし、スタイリングをするときは、商品を際立たせるように小物を配置することが不可欠です。難しく感じるときは、プロに撮影を依頼しましょう。
商品撮影のプロに相談してみよう
思うような写真を撮影できないときは、プロに相談してみることも解決法の一つです。ECサイトや商品案内ページに適した写真が必要なときは、商品撮影のプロに相談してみましょう。
ECサイトに掲載する写真はぜひEC・D2C 事業者様向けの物撮りサービスAirPhoto(エアフォト)にお任せください。商品の魅力を引き出す写真、お客様を購入のアクションに導く写真を撮影いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせはこちら
お急ぎの場合はこちら:03-6824-2695
売上に直結!丁寧に商品撮影を進めよう
商品撮影は、ECサイトやカタログを作成する上で重要な要素です。写真が不鮮明なときや魅力的な印象ではないときは、売上向上につながりにくくなることがあります。
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