レタッチ・画像加工のテクニックを紹介!美しく仕上げるポイントも解説

レタッチ・画像加工のテクニックを紹介!美しく仕上げるポイントも解説

レタッチ・画像加工をすることで、より美しく、より目的に合った写真に仕上げることができます。人物や風景などに活用できるテクニックとレタッチソフトを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

レタッチ・画像加工とは?

レタッチ・画像加工とは?
レタッチ(フォトレタッチ)とは、写真やイラストなどの画像をパソコンに取り込み、画像処理ソフトを使ってデータを加工・修整することです。
画像加工や画像処理と呼ぶこともありますが、画像加工や画像処理は手書きのイラストなどのアナログ媒体をデジタル化することも含むため、レタッチよりも広い概念と考えられるでしょう。
レタッチでは、単に高品質な画像を作り上げるだけでなく、印刷物として活用できる形態に加工・修整することも求められることがあります。また、美しく仕上げることにこだわるのではなく、その商品や人物が持つ特性を適切に表現することも不可欠です。
例えば、70代と20代の人物を同じようにレタッチするのは、技術的に問題があるといえます。シミを消し、しわをぼかしたとしても、70代は70代らしく、20代は20代らしく表現しなくては、それはレタッチではなく行き過ぎた加工になってしまうでしょう。

レタッチは主に次の3つの作業から成り立ちます。

  • トーン調整
  • 修整
  • 合成

それぞれの作業内容について、詳しく見ていきましょう。

トーン調整

トーン調整には、次の作業が含まれます。

  • 写真全体の色を調整する
  • 明るさやコントラストを調整する
  • 背景の色などを目的に合わせて変更する
  • 製品の色を見本に近づける
  • 色合い、明るさを部分的に調整する

トーン調整を行うときは、仕上がりのイメージを決めておくことが必要です。デジタル写真であれば、画像処理ソフトを使えばイメージ通りのトーンに調整できます。

修整

修整には、次の作業が含まれます。

  • 対象物のキズを修整する
  • 製品や人物の質感を修整する
  • 写真内に不要物が写っている場合には削除する
  • 対象物以外のものを削除し、合成しやすいようにする

トーン調整では全体の色や明るさ、コントラストを変更し、対象物そのものには手を加えません。一方、修整作業では対象物そのものに手を加え、キズなどの消すほうが望ましいものを消したり、対象物以外のものを消したりします。また、質感を変更し、より好ましい状態にすることも、修整作業の一つです。

合成

トーン調整と修整の作業は、いずれも1つの写真を対象に行います。一方、合成は2つ以上の写真や写真から取り出したパーツを使って行う作業です。主に次の作業が含まれます。

  • 写真の特定の部分を他の写真と組み合わせる
  • 2つ以上の写真をつなぎ合わせる
  • 現実的に一緒に撮影することが難しいものを1枚の写真に合成する
  • 写真とイラストを組み合わせる

合成を実施することで、実際には撮影していないものを表現することができます。また、タイミングが合わないものを組み合わせて、撮影にかかる時間を削減することも可能です。例えば被写体のベストの瞬間と、背景のベストタイミングを組み合わせ、クオリティーの高い1枚にすることもできるでしょう。

【レタッチ・画像加工のテクニック】風景・静物

【レタッチ・画像加工のテクニック】風景・静物
レタッチや画像加工のテクニックの中でも、主に風景や静物に使われるものとして次の3つを紹介します。

  • 色合い調整で明るく仕上げる
  • コントラストと彩度の調整でノスタルジックに
  • 風景を合成して室内・室外ともに美しく仕上げる

それぞれのテクニックと期待できる効果について解説します。

色合い調整で明るく仕上げる

ファインダーを覗いたときには特に問題なくても、写真として見るとなんとなく暗く見えることがあります。また、写真と実物を比較すると、ワントーン明るさが低いように見えることもあるでしょう。
このようなときは、色合い調整で明るさをアップすることが可能です。画像処理ソフトには色合いを調整するモード(色調補正)があるので、選択しましょう。色調補正にはいくつかメニューがありますが、全体的な色合いを調整するときは「レベル補正」を選びます。
レベル補正を開くと、写真の明るさが白黒のグラフとして表示されているので、白と黒のカーソルを動かして色合いの分散を狭めてみてください。画像の色合いが理想的な明るさになった地点でカーソルを固定し、確定しましょう。

コントラストと彩度の調整でノスタルジックに

風景を撮影すると、生活感が出てあまり味わいのない印象に仕上がることがあります。日常生活をおしゃれな写真として切り取るためにも、コントラストと彩度を調整し、少しノスタルジックな雰囲気に仕上げてみましょう。何気ない日常の一コマでも、ストーリーがあるように見えます。
まずコントラストと彩度を下げて、黄色味が強くなるように仕上げましょう。それだけでも十分にノスタルジックな雰囲気になります。また写真の黄色味が気になるときは、彩度を少しだけ下げることで、青味を保ったままノスタルジックに仕上げることが可能です。
反対に黄色味を強めることで、アニメのように仕上げることもできます。写真によって最適な黄色味や彩度は異なるので、ご自身で調整しながら、オリジナルのノスタルジックな雰囲気を作ってみてください。

風景を合成して室内・室外ともに美しく仕上げる

室内の写真を撮影するときに、窓が写っているときは注意が必要です。室内にピントを合わせると、窓から見える風景は白くぼんやりとしてしまうことがあります。反対に窓から見える風景にピントを合わせると、室内が暗くなってしまうことが一般的です。
室内・室外ともに美しく撮影するためには、室内写真と風景を合成するテクニックを使いましょう。まずは室内に電気を点け、均一な明るさでもっとも美しく見える状態で撮影します。その後、電気を消してなるべく室内を暗くし、窓から見える風景が明るく見えるように撮影しましょう。
後は2枚の写真を合成して完成です。室内と室外の写真に露出度の差があり過ぎるときは、ブラケット撮影をして後でレタッチしやすいようにしておきましょう。

【レタッチ・画像加工のテクニック】人物

【レタッチ・画像加工のテクニック】人物
レタッチは人物の画像を確認するときにも活用できます。人物のレタッチによく活用するテクニックとしては、次の5つが挙げられるでしょう。

  • 目立つ肌荒れやニキビを消す
  • 飛び出た髪の毛も消す
  • 顔の輪郭を調整する
  • ぼかしフィルターで肌をつややかに仕上げる
  • ハイライトと色相を使って効果的に白を入れる

それぞれのテクニックを簡単に紹介します。

目立つ肌荒れやニキビを消す

肌荒れやニキビが深刻なときは、レタッチで適度に消してクリーンな印象の肌に仕上げることができます。例えば、レタッチによく使われるAdobe Photoshop CCでは、「スポット修復ブラシツール」と「コピースタンプツール」の2つを使って肌トラブルの修整が可能です。

まずは「スポット修復ブラシツール」を使った方法を紹介します。

  1. Adobe Photoshop CCで画像を読み込む
  2. 新規レイヤーを作成し、スポット修復ブラシツールを選択する
  3. オプションバーでブラシの直径と硬さ、モード、種類を選び、「前レイヤーを対象」にする
  4. 消したい肌荒れやニキビの部分をクリックする


「コピースタンプツール」では以下のように肌荒れやニキビを消します。

  1. Adobe Photoshop CCで画像を読み込む
  2. 新規レイヤーを作成し、コピースタンプツールを選択する
  3. オプションバーでソフト円ブラシを選択し、硬さを0%に指定する
  4. コピーしたい部分をオプションキーで選択し、消したい部分をドラッグする

飛び出た髪の毛も消す

飛び出た髪の毛などの不要なものも、Adobe Photoshop CCの「スポット修復ブラシツール」で消去することができます。肌荒れやニキビなどのスポット的に消したい部分に関してはマウスでクリックしますが、髪の毛のようにある程度の長さがあるものは、なぞるようにマウスを動かしましょう。
なお、「スポット修復ブラシツール」を使って消去するときは、新規レイヤーを作成してからすることが原則です。必要な部分を間違って消してしまったときでも、レイヤーを作成している場合であれば元画像に戻れます。

顔の輪郭を調整する

光の加減や力みなどで顔の輪郭が不自然になっているときは、Adobe Photoshop CCの「ゆがみフィルター」で調整が可能です。修復作業用の新規レイヤーを作成し、右クリックで「スマートオブジェクトに変換」を選択し、「フィルター/ゆがみ」の編集画面に入りましょう。
「前方ワープツール」を使うと、えらが張った部分を抑えることができます。ただし、過度に抑えると別人のような印象になるため、あくまでも自然に調整する程度に制限しましょう。

ぼかしフィルターで肌をつややかに仕上げる

肌がくすんだような印象のときは、Adobe Photoshop CCの「ぼかしフィルター」を使うことで滑らかかつつややかに見せることができます。修復作業用の新規レイヤーを作成し、右クリックで「レイヤーをラスタライズ」を選択した上で、「スマートオブジェクトに変換」をクリックしましょう。
アプリケーションメニューの「フィルター/ぼかし/ぼかし(ガウス)」を選び、半径を選ぶと写真全体がぼかした印象に仕上がります。肌の仕上げであれば半径は4~8pixelが適切です。
レイヤーパネルでマスクサムネイルを選んだ後、「属性パネル」の「反転」をクリックすると、ぼかす前の状態が表示されます。この状態で「ブラシツール」を使って肌をなぞると、なぞった部分がぼかされたように滑らかかつつややかに仕上げることが可能です。
ぼかされた印象が強いときは、「不透明度」や「流量」「ブラシの硬さ」を低い数値に設定すると、よりほのかにぼかした印象になります。数値を低めに設定し、何度か塗り重ねることでより自然なつやをプラスしましょう。

ハイライトと色相を使って効果的に白を入れる

肌に影ができているときは、効果的にハイライトを入れることで部分的に明るくすることができます。Adobe Photoshop CCのアプリケーションメニュー「色調補正パネル」を開き、「トーンカーブ」をクリックしましょう。
その後、「属性パネル」の「反転」をクリックし、「ブラシツール」で白をプラスしたい部分になぞると、白を入れたい部分だけに明るさが加わります。
歯などの部分的に自然な白をプラスしたい部分は、「色調補正パネル」で「色相・彩度」を開き、「イエロー系」の「彩度」を下げて「明度」を上げましょう。その後、「属性パネル」で「反転」をクリックすると、ブラシツールでなぞった部分に白がプラスされます。何度か繰り返しなぞることで白みを高めることも可能です。

レタッチ・画像加工におすすめのソフト

レタッチ・画像加工におすすめのソフト
レタッチなどの画像加工に活用できるソフトを紹介します。

Adobe Photoshop CC

幅広いレタッチができるソフトです。イラスト作成にも対応しているので、作成したイラストと編集した写真を合成して、イメージに近い画像を完成させることができます。
また、Adobe Photoshop CCでは使い方を動画で紹介しているため、初心者でも扱える点が特徴です。上級者向けの動画もあり、利用者のレベルに合わせたスキルを習得できます。

PortraitPro

PortraitProは、人物専用のレタッチソフトです。顔や年齢を自動的に検知し、人物の特徴を活かしながら、より自然な画像に仕上げていきます。
口紅などのポイントメイクも追加可能なため、証明写真のようにフォーマルな印象に仕上げたいときにも適したソフトです。肌色のトーンチェンジを細かく設定でき、違和感なくレタッチします。

PhotoPad

PhotoPadは、スピーディに編集作業したいときにおすすめのソフトです。補正や合成などの基本操作だけでなく、露出が異なる写真を重ねるなどクリエイティブな作業も簡単な操作で実施できます。
PhotoPadは古い写真の修復にも対応可能です。エフェクト処理の種類も多く、撮影したときの状態に近づけていきます。

レタッチ・画像加工でより美しく仕上げるコツ

レタッチ・画像加工でより美しく仕上げるコツ
レタッチなどの画像加工で写真を美しく仕上げるコツとしては、次の4点が挙げられます。

  • ベースとなる写真の質にこだわる
  • 専門家に写真撮影・レタッチを依頼する
  • 使いやすいレタッチソフトを選ぶ
  • レタッチしやすいパソコンを用意する

それぞれのコツを解説します。

ベースとなる写真の質にこだわる

レタッチのスキルが高くても、元々の写真の質が低いときは思うような修整作業はできません。ベースとなる写真の質にこだわり、高解像度で撮影してからレタッチを実施するようにしましょう。

専門家に写真撮影・レタッチを依頼する

レタッチソフトを使うと誰でも簡単に写真修整が可能です。しかし、スキルレベルが高い専門家がレタッチするのと慣れていない方がレタッチするのとでは、仕上がりに大きな差が生まれます。

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使いやすいレタッチソフトを選ぶ

レタッチソフトは、実際に使ってみて、操作しやすくイメージどおりに仕上がると思えるものを選びましょう。カメラのメーカーによっても合う合わないがあるため、レタッチソフトの比較は不可欠です。

レタッチしやすいパソコンを用意する

レタッチ作業のしやすさは、パソコンにも左右されます。マウスが微細なポイントを正確に指せること、キャリブレーションセンサーで正確にキャリブレーションできることなども重要なポイントです。使用しているパソコンがレタッチ作業に向かないときは、買い換えるか、専門家に依頼することも検討しましょう。

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美しい写真はプロに依頼しよう

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レタッチすることで、より自然かつ美しい写真に仕上げることができます。無料で利用できるレタッチソフトも多いので、いくつか試し、使いやすいものを選んでレタッチなどの画像加工を進めていきましょう。
レタッチにより美しい写真に仕上げるためには、加工する前の状態の写真が高解像度でハイクオリティであることが求められます。相応の機材も必要になるため、プロの手を借りることも検討してみましょう。
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