写真レタッチのやり方|初心者向け基本手順と自然に仕上げるコツ

写真レタッチのやり方|初心者向け基本手順と自然に仕上げるコツ

写真の明るさや色味を整えたり、不要な写り込みを取り除いたりする「レタッチ」。
写真編集ソフトやスマートフォンアプリを使えば初心者でも行えますが、調整する順番やポイントを理解していないと、色が不自然になったり、商品の質感が失われたりすることがあります。
特にECサイトの商品写真では、単に「きれいに見せる」のではなく、実物の色・形・質感をできるだけ正確に伝えながら、見やすい写真に仕上げることが重要です。
本記事では、レタッチ初心者向けに、写真を自然に仕上げるための基本手順と、明るさ・色味・不要物除去などの具体的な調整方法を解説します。

目次

写真レタッチの基本的な流れ

レタッチでできること
レタッチする内容は写真によって異なりますが、基本的には次のような順番で進めると作業しやすくなります。

  1. 元画像を確認する
  2. トリミングや傾きを調整する
  3. ホワイトバランスを整える
  4. 明るさやコントラストを調整する
  5. 色味を補正する
  6. ホコリや不要物を修正する
  7. 必要に応じて質感を調整する
  8. シャープネスやノイズを確認する
  9. 全体を確認して書き出す

最初から細かな部分を修正するのではなく、写真全体の明るさや色味を整えてから、部分的な修正へ進むと仕上がりを確認しやすくなります。

レタッチそのものの意味や画像加工との違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
レタッチとは?リタッチ・画像加工・写真編集との違いを見る

レタッチを始める前に確認すること

初心者におすすめのレタッチ3選!手順も紹介
レタッチを始める前に、まず「どのような状態へ仕上げるのか」を決めます。
特に商品写真では、

  • 実物の色
  • 素材の質感
  • 商品の形
  • 使用するECサイトや広告
  • 他の商品写真との統一感

などを確認しておくことが重要です。
基準がないまま編集すると、写真を見ながら明るさや彩度を次々に上げてしまい、元の商品とは違う状態になりやすくなります。
また、可能であれば元画像を直接上書きせず、元データを残した状態で編集しましょう。
修正前後を比較できるようにしておくと、レタッチが強くなりすぎていないか確認しやすくなります。

手順1.トリミング・傾きを調整する

写真編集が自然かつ美しく仕上がるコツ
最初に、写真の構図や傾きを確認します。
不要な余白が多い場合はトリミングし、水平・垂直がずれている場合は傾きを調整します。
商品写真では、複数の画像で商品の大きさや位置をそろえておくと、ECサイトに並べたときの統一感が出やすくなります。
ただし、トリミングしすぎると画像のピクセル数が少なくなるため注意してください。
大きく使用する画像では、最終的に必要な画像サイズも確認しておきましょう。

手順2.ホワイトバランスを整える

写真全体が青っぽい、黄色っぽいなど、実物と色が違って見える場合はホワイトバランスを確認します。
撮影時の照明や周囲の環境によって、白い商品でも青や黄色などの色が付いて見えることがあります。
ホワイトバランスを調整して、白やグレーなどの無彩色が不自然に色づいていない状態へ近づけます。
特にECサイトの商品写真では、「おしゃれな色味にする」ことよりも、実物の商品に近い色へ整えることを優先しましょう。

手順3.明るさ・コントラストを調整する

写真が暗すぎる場合は、露出や明るさを調整します。
ただし、単純に明るさを上げればよいわけではありません。
明るくしすぎると、

  • 白い部分の階調が失われる
  • 商品の模様が見えなくなる
  • 素材の凹凸が分かりにくくなる
  • 全体が平面的に見える

といったことがあります。
例えば革製品であればシボ、布製品であれば織り目など、商品の質感が確認できる程度に明暗を残すことが重要です。
また、コントラストを強くしすぎると影が黒くつぶれたり、明るい部分が白飛びしたりすることがあります。
写真全体を見ながら少しずつ調整しましょう。

手順4.色味を補正する

レタッチ初心者におすすめ!写真加工アプリ
ホワイトバランスを整えた後は、必要に応じて色味を調整します。
写真編集ソフトでは、

  • 色相
  • 彩度
  • 輝度
  • トーンカーブ
  • カラーミキサー

などを利用して色を調整できます。
例えば商品の赤だけが実物より強く写っている場合は、写真全体の彩度を下げるのではなく、赤色の彩度や明るさを個別に調整すると自然に仕上げやすくなります。
一方、彩度を上げすぎると実物以上に鮮やかな商品に見えてしまいます。
ECサイトでは購入者が実際の商品を手にしたときに違和感が出ないよう、実物を確認しながら補正することが大切です。

手順5.ホコリや不要物を修正する

商品写真では、撮影時には気づかなかった細かなホコリやゴミ、背景の汚れなどが写っていることがあります。
こうした部分はスポット修正などで取り除きます。
例えばPhotoshopでは、

  • スポット修復ブラシ
  • 修復ブラシ
  • 削除ツール
  • コピースタンプ

などを利用して不要な部分を修正できます。
ただし、商品の仕様や特徴そのものまで消さないよう注意が必要です。
例えば本来存在する縫い目、模様、素材の凹凸などをホコリと間違えて消してしまうと、実際の商品とは異なる画像になります。

手順6.質感や細部を調整する

商品写真では、色だけでなく質感も重要です。
例えば、

  • 金属の光沢
  • 革のシボ
  • 布の織り目
  • ガラスの透明感
  • 化粧品のテクスチャー
  • 食品のみずみずしさ

などは、商品の魅力を伝える要素になります。
明暗や部分的なコントラストなどを調整して、撮影した商品の特徴が伝わりやすい状態へ整えます。
ただし、質感を強調しすぎると実物より光沢が強く見えたり、表面が不自然に滑らかになったりします。
「新しい質感を作る」のではなく、撮影時に十分伝わらなかった本来の質感を整えるという考え方が重要です。

手順7.シャープネス・ノイズを調整する

画像の輪郭が少し甘い場合は、必要に応じてシャープネスを調整します。
シャープネスを加えることで輪郭をくっきり見せられますが、強くしすぎると、

  • 輪郭の周囲に不自然な線が出る
  • ノイズが目立つ
  • 商品の表面が硬く見える

ことがあります。
また、暗い場所で撮影した写真などではノイズが目立つ場合があります。
ノイズリダクションも強くかけすぎると、商品の細かな質感まで失われるため、拡大表示して確認しながら調整しましょう。
なお、シャープネス処理は画像そのもののピクセル数を増やす処理ではありません。

画像自体の解像度を上げたい場合はこちらをご覧ください。
画像や写真の解像度を上げる方法

手順8.最終確認して画像を書き出す

レタッチが終わったら、必ず全体を確認します。
特に確認したいのは、

  • 実物と色が大きく違っていないか
  • 明るい部分が白飛びしていないか
  • 暗い部分が黒くつぶれていないか
  • 不要物を消した跡が不自然ではないか
  • 商品の形を変えていないか
  • 複数画像の明るさや色がそろっているか

といった点です。
ECサイトに使用する場合は、実際に掲載するサイズでも画像を確認しましょう。
編集画面で大きく表示していると問題なく見えても、ECサイト上では色や細部の印象が変わる場合があります。
また、元画像や編集データは残し、Web用のJPEGやWebPなどは別途書き出して管理すると再編集しやすくなります。

初心者がまず覚えたい3つのレタッチ

レタッチには多くの作業がありますが、初心者は最初からすべて覚える必要はありません。
まずは次の3つから始めるとよいでしょう。

明るさの調整

写真が暗すぎたり明るすぎたりする場合に調整します。
商品や被写体のディテールが見える範囲で、自然な明るさへ整えます。

色味の調整

ホワイトバランスや彩度などを調整し、実際の被写体に近い色へ整えます。
商品写真では、印象を大きく変えるよりも実物との違いを小さくすることが重要です。

スポット修正

小さなホコリや背景の汚れなどを部分的に修正します。
写真全体を大きく変えずに仕上がりを改善しやすいため、初心者でも取り組みやすいレタッチです。

写真を自然に仕上げるコツ

ハイクオリティなレタッチはプロに依頼しよう
自然なレタッチに仕上げるためには、次の点を意識します。

調整前と調整後を比較する

レタッチを続けていると、目が加工後の画像に慣れてしまいます。
途中で元画像と比較し、

本当にこの調整が必要なのか

を確認しましょう。

一度に大きく数値を変更しない

明るさ、彩度、コントラストなどは、極端に変更するのではなく少しずつ調整します。
特に商品写真は、加工していること自体が目立たない状態が理想です。

影をすべて消さない

影は商品の立体感や質感を表現する要素でもあります。
すべての影を明るくしてしまうと、商品が平面的に見える場合があります。
必要な陰影は残しましょう。

実物と比較する

商品写真ではモニター上の美しさだけで判断せず、可能であれば実物の商品と比較します。
特に、

  • 光沢
  • 素材感
  • 模様

は購入者の商品理解に影響するため注意が必要です。

レタッチをやりすぎないための具体的なポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
写真レタッチがやりすぎにならないためのコツを見る

レタッチに使えるソフト・アプリ

レタッチは、PC用の画像編集ソフトやスマートフォンアプリで行うことができます。
初心者の場合も、特定のアプリにこだわるより、

  • 明るさ・露出調整
  • ホワイトバランス
  • 色相・彩度
  • トリミング
  • 部分修正
  • シャープネス

など必要な機能があるかを確認して選ぶとよいでしょう。
代表的なものとして、
Adobe Photoshop
細かな不要物除去や色調整、部分補正など幅広いレタッチに対応しています。
Adobe Lightroom
明るさ、ホワイトバランス、色、トーンなど写真全体の調整に向いています。
スマートフォンの写真編集アプリ
簡単な明るさ・色味の調整やトリミングであれば、スマートフォンでも対応できます。
ただし、商品画像を大量に同じ基準で仕上げる場合や細かな修正が必要な場合は、PCで管理・編集した方が作業しやすい場合があります。

レタッチに関するよくある質問

レタッチはどの順番で行えばよいですか?

写真によって異なりますが、基本的には、

トリミング

ホワイトバランス

明るさ

色味

不要物除去

質感・シャープネス

最終確認

の順に進めると調整しやすくなります。

初心者でもレタッチできますか?

明るさ、色味、トリミング、簡単なスポット修正などであれば、初心者でも取り組めます。
ただし、複雑な合成や高度な色合わせなどは専門的な知識が必要になる場合があります。

スマホだけでもレタッチできますか?

簡単なレタッチであればスマートフォンでも可能です。
明るさや色味の調整、トリミングなどは多くの写真編集アプリで対応できます。
一方、大量の商品写真を同じ基準で仕上げたり、細かな不要物除去を行ったりする場合は、PCの方が作業しやすいことがあります。

レタッチするときはRAWとJPEGのどちらがいいですか?

RAWデータが残っている場合は、明るさやホワイトバランスなどを幅広く調整しやすいため、RAWから編集する方法が適しています。
JPEGでもレタッチできますが、すでに圧縮・処理された画像のため、大幅な補正では画質が劣化したり階調が失われたりする場合があります。

商品写真はどの程度まで加工していいですか?

見栄えを整えることは重要ですが、商品の色・形・素材感などが実物と大きく異なる状態にはしない方がよいでしょう。
商品写真におけるレタッチの考え方はこちらで詳しく解説しています。
レタッチとは?商品写真・ECサイトにおける役割を見る

レタッチをやりすぎるとどうなりますか?

彩度やコントラストを強くしすぎたり、商品の質感を消しすぎたりすると、不自然な写真になります。
商品写真の場合は実物との違いが大きくなる可能性もあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
写真レタッチがやりすぎにならないためのコツ

商品写真は自然さと正確さを意識してレタッチする

写真レタッチでは、単純に明るさや彩度を高くするのではなく、写真の状態に合わせて必要な部分を順番に調整することが重要です。
特にECサイトの商品写真では、

  • 実物に近い色へ整える
  • 商品の質感を残す
  • 不要なホコリや写り込みを修正する
  • 複数の商品画像の仕上がりをそろえる

ことを意識しましょう。
簡単なレタッチであれば自分で行うこともできますが、色合わせや反射物の修正、大量の商品画像の統一などは専門的な作業が必要になる場合があります。

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著者情報

著者:AirPhoto編集部
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