【商品撮影の基礎知識】撮影の流れや必須ツール・魅力的に写すためのコツを解説
ECサイトを運営するなら、商品をより魅力的に見せる写真が不可欠です。商品撮影の基礎知識として、撮影の流れや揃えておきたいツール、セッティングのコツをまとめました。売れる商品写真を撮影するポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
商品撮影の基礎知識
日常の一コマを切り取るスナップ写真の撮影とは異なり、商品撮影には「商品を売る」というシンプルな目的があります。この目的を達成するためにも、商品撮影に取り掛かる前に次の2点を押さえておくことが必要です。
- 「誰に、何を伝えるのか」を明確にする
- 「ライティング」「背景」「カメラ知識」の3つを整える
それぞれのポイントについて解説します。
必ず「誰に、何を伝えるのか」を明確にすること
商品撮影は商品を売るために行われますが、「売りたい」という気持ちが先行すると良い写真は撮影できません。商品のターゲットや使い道、イメージなどによってもベストの写真は異なるので、撮影する前に「誰に、何を伝えるのか」を明確にしておきましょう。
例えば、おもちゃの写真であれば、全体が写る写真だけでなく、対象年齢の子どもが遊んでいる写真を撮影することでおもちゃの使い方の説明補足になります。また、おもちゃのターゲットは子どもであっても、実際に商品を購入するターゲットは親や祖父母などの大人になるため、細部に角がないことなど安全に配慮していることが分かる写真も添えることができるでしょう。
商品写真を通して伝えたいことをまとめておくと、写真の構図やスタイリングが自ずと決まります。例えば、ボールペンの写真を通してカラー展開が豊富なことを伝えたいのであれば、細部までよくわかるように1本だけをアップで撮影する写真も必要ですが、すべての色がそろった写真もあるほうが良いでしょう。
まずは「ライティング」「背景」「カメラ知識」の3つを整える
「誰に、何を伝えるのか」を明確にした後で、「ライティング」と「背景」、「カメラ知識」の3つを整えましょう。この3つを整えておくことで、商品撮影がよりスムーズに進みます。それぞれ具体的にどのように準備するのか見ていきましょう。
ライティングとは
ライティングは、写真撮影の成功を左右する大切な要素です。商品写真のクオリティは、ライティングにかかっているといっても過言ではありません。
自然光を使う場合は時間帯や天候に左右されるので、撮影のタイミングも限定されます。商品の魅力をもっとも自然な形で伝えることができますが、常に同じ光量や照射角度に調節できないため、LEDなどの人工光も選択できるようにしておきましょう。
例えば、LEDが内蔵された撮影ボックスを準備しておけば、理想的な自然光を得られないときでも理想の光量・照射角度で撮影することが可能です。ただし、アパレルや家具などの大きな商品は撮影ボックスに入らないので、スタジオを借りる、プロに撮影してもらう、理想的な自然光になるまで待つなどの方法を検討できます。
背景について
背景が変わるだけで、商品のイメージも大きく変わります。例えば、淡いパステルカラーの色紙やパネルを背景にすると、爽やかでファンシーなイメージを演出できるでしょう。可愛らしいアクセサリーや、春夏向けの洋服、バッグなどにもおすすめです。
黒やダークブラウンなどの濃色を背景にすると、高級感を演出できますが、商品自体が暗く写ってしまう点に注意しましょう。シンプルな白い背景で商品全体がわかるカットを1枚撮影しておき、イメージカットとして黒などの濃色背景も加えることができます。
また、背景の素材も吟味することが必要です。模造紙やパネルなどでも良いですが、布や和紙を背景にするとナチュラル感を演出できます。また、木の板や人工芝を背景にすると、さらにナチュラルな雰囲気に仕上げることが可能です。商品がより映えるように何パターンか用意してから撮影を始めましょう。
カメラ知識について
撮影前に、カメラの知識も仕入れておきましょう。実際のところ、デジタルカメラやスマホにはオートモードやおまかせモードがあるので、特に知識がなくても美しい写真を撮影することは可能です。
しかし、おまかせモードなどに頼り切ってしまうと、「もう少し全体を鮮明に撮影したい」「コントラストをあまりはっきりとさせたくない」などの調整ができなくなってしまいます。商品撮影に使うカメラやスマホの取扱説明書に目を通し、ISO感度やF値、シャッタースピードなどの基本的な調整方法はマスターしておきましょう。
商品撮影の基本の流れ4ステップ
事前準備が終わったら、次はいよいよ商品撮影です。基本の流れは次の4つのステップで進みます。
- 商品の撮影イメージを明確にする
- 撮影機材を揃える
- 撮影をする
- 撮影した商品を編集する
それぞれのステップについて解説します。
1.商品の撮影イメージを明確にする
撮影する前に写真のイメージを明確にしておきましょう。例えば、写真の真ん中に商品が来るように配置するのか、あえて中央以外に配置してストーリー性を出すのかなど、構図を考えます。
また、正面や真上、斜めなどのアングルや商品との距離、背景なども明確にすることが必要です。どのようなイメージに仕上げたいのか絵に描いておくと、撮影をスムーズに進められるでしょう。
よりおしゃれな写真に仕上げたいときは、商品の周りに小物などを配置するスタイリングも実施できます。とはいえ小物の合わせ方によっては商品の魅力が半減したり、商品より小物が目立ってしまったりすることもあるので注意が必要です。
効果的なスタイリング写真は、ぜひAirPhoto(エアフォト)にご相談ください。商品の良さを引き出すスタイリングを実施し、魅力的な写真に仕上げます。
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2.撮影機材を揃える
撮影イメージを明確にすると、撮影に必要な機材なども明らかになります。人工光をよりナチュラルに演出したいときにはレフ板、白背景でクリアに小物を撮影したいときには撮影ボックス、洋服の着用イメージがわかる写真を撮影するならモデルやトルソーが必要になるでしょう。また、背景に使用するアイテムも撮影前に揃えておきます。
3.撮影をする
必要な機材や背景素材を準備した後、撮影に取り掛かります。カメラと被写体(商品)を適切にセッティングしてから撮影しましょう。
カメラのセッティングのコツ
手ぶれ回避のためにも、三脚を使いましょう。まずはカメラやスマホをしっかりと三脚に固定します。次に商品とカメラの距離を考慮して、広角撮影か望遠撮影かを決めます。
インパクトを重視するなら広角撮影がおすすめです。商品を動かしたりズーム機能を使ったりすることで、適切な大きさに調整しましょう。
被写体のセッティングのコツ
被写体に背景が写り込まないように、被写体と背景はできるだけ離してセッティングします。背景はなだらかな曲線になるように設置すると、不要な線や影が生じません。
被写体をセッティングしてから光を調整すると、よりイメージに近い写真が撮影できます。最初に作成した撮影イメージのラフ画に近づくように、位置や光を調整しましょう。
4.撮影した写真を編集する
画像編集ソフトなどを活用して、写真を編集しましょう。不要な線や影、明るさなどもある程度であれば編集でイメージ通りに仕上げることができます。
ただし、編集しすぎて商品本来の良さが壊れることがないように注意が必要です。ECサイトの商品写真であれば、あまりにも実物とかけ離れると返品が増えるだけでなく、サイト自体の信用度も失われる恐れがあります。あくまでも商品本来の良さを引き立てる程度に編集することが大切です。
物撮りの詳しいコツについては、次の記事で解説しています。押さえておきたいカメラ設定やスマホ撮影のコツなども紹介しているので、ぜひご覧ください。
商品撮影(物撮り)のコツを詳しく解説!スマホ撮影のポイントも紹介
商品撮影に必須のツールは4つだけ
インターネットで商品撮影に必要なアイテムについて検索すると、数多くの機材や素材などが列挙されています。何から揃えれば良いのかと迷う方もいるかもしれません。
しかし、実際のところ必要なアイテムは4つだけです。初心者と中・上級者に分けて紹介します。
初心者向け|はじめに揃えるべき4つの撮影ツール
まずは次の4つを揃えましょう。
- スマホ
- 三脚
- ライト
- 背景紙
スマホのカメラ機能は年々向上しているため、新しい機種であればあるほどクオリティの高い写真を撮影しやすくなります。基本的にスマホはテクニックに自信がなくても簡単に撮影できるようになっているため、初心者には特におすすめです。
手ぶれ補正機能も内蔵されていますが、ECサイトやカタログに掲載するレベルの写真を撮影するなら三脚は欠かせません。また三脚があることでアングルや距離も一定に保てるため、異なる商品写真でも統一感が生まれます。
フラッシュを利用すると写真の一部だけが明るくことがあるため、商品撮影の際には原則としてフラッシュは使用しません。フラッシュなしに明るさを保つためにも、LEDライトなどを用意しておきましょう。
また、背景紙も必要です。基本の白や高級感を手軽に演出できる黒などの単色だけでなく、木目調や大理石調などの柄ありのものもあると表現力が高まります。なお、背景紙は商品の縦・横ともに4~5倍のサイズが必要です。
中・上級者向け|次に揃えるべき4つの撮影ツール
中・上級者には次の4つのアイテムが必要です。
- 一眼レフカメラ
- 撮影用ライト
- レフ板
- ディフューザー
スマホよりも一段高いクオリティを求めるなら、一眼レフカメラが必要です。レンズキットを選ぶと、一眼レフカメラに合うレンズがセットになっているため、すぐに使用することができます。
より自然な光を演出するためにも、撮影用のライトも用意しておきましょう。レフ板と組み合わせることで、さらに自然かつ細部まで明るい写真を撮影できます。コントラストを抑えて鮮明さをプラスしたいときには、ディフューザーも必要です。
売れる商品写真を撮影する4つのポイント
商品が売れる写真に仕上げるポイントとしては、次の4点が挙げられます。
- 写真の構図を考える
- 背景でイメージやシチュエーションを演出する
- ライティングの光をコントロールする
- 売りたい商品ごとに「買いたくなる写真」を撮る
それぞれのポイントについて解説します。
1.写真の構図を考える
商品を中央に置いた写真も必要ですが、ユーザーが商品に対するイメージを膨らませるためにも異なる構図の写真も必要です。例えば、撮影する際に縦・横2本ずつのグリッド線を引き、交点に商品が来るように撮影すると、おしゃれなニュアンスを醸し出しつつバランスの良い写真に仕上がります。
また、左右のどちらかの手前に商品を配置し、対角線の位置にもう1つの商品を配置することで、写真に奥行きと動きが生まれます。構図を工夫して、買いたくなる写真に仕上げましょう。
2.背景でイメージやシチュエーションを演出する
背景を変えることで、イメージやシチュエーションを演出することができます。例えば、黒やダークブラウンなどは高級感、パステルカラーは爽やかさなどのイメージを伝えることができるでしょう。また、芝生の上に商品を配置すれば、アウトドアで利用するイメージを与えることができます。
3.ライティングの光をコントロールする
ライティングが強すぎると、商品の色が白飛びし、本来の色を表現できません。反対に弱すぎると暗く仕上がるため、商品が魅力的に見えないという問題が生じます。商品ごと、背景ごとにライティングを調整し、魅力的に見える光を選びましょう。
4.売りたい商品ごとに「買いたくなる写真」を撮る
洋服は「着たくなる写真」、靴は「履きたくなる写真」、食べ物は「食べたくなる写真」を目指すことが大切です。例えばアパレル関係のアイテムであれば、モデルやトルソーを使って着用イメージが分かるようにしたり、他のアイテムと組み合わせてコーディネートしたりできるでしょう。また、食品や食材は、湯気や水滴を使ってシズル感を演出します。
売上に直結する商品撮影はプロに任せるのも一つの手
商品撮影には、幅広い知識が必要です。基礎知識だけを紹介しましたが、「思ったよりも多い」と感じている方もいるのではないでしょうか。
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