レタッチとは?リタッチ・画像加工・写真編集との違いをわかりやすく解説
レタッチとは、写真や画像の一部を補正・修正し、仕上がりを整える作業のことです。
明るさや色味の調整、ホコリや傷などの除去、不要な写り込みの修正、肌や商品の質感調整など、さまざまな作業がレタッチに含まれます。
「リタッチ」「画像編集」「画像加工」など似た言葉もありますが、完全に別の作業として明確に区別されているわけではありません。
本記事では、レタッチの意味やリタッチとの違い、画像編集・画像加工との使い分け、写真レタッチで行われる主な作業についてわかりやすく解説します。
目次
- レタッチとは?
- レタッチとリタッチの違い
- レタッチ・画像編集・画像加工の違い
- 写真レタッチで行う主な作業
- 商品写真・ECサイトにおけるレタッチの役割
- レタッチで注意したいこと
- レタッチの基本的な流れ
- 自分でレタッチする場合とプロに依頼する場合
- レタッチに関するよくある質問
- レタッチは写真を自然に整えるための作業
レタッチとは?

レタッチは英語の「retouch」に由来する言葉です。
写真や画像の一部に手を加え、見た目を整えたり、撮影時に生じた問題を修正したりする作業を一般的にレタッチと呼びます。
例えば、
- 写真が暗いため明るさを調整する
- 実物と色が違って見えるため色味を補正する
- 商品についた小さなホコリを消す
- 背景に写り込んだ不要物を取り除く
- 肌のシミや傷などを目立たなくする
- 商品の質感が自然に見えるよう調整する
といった作業があります。
Adobe Photoshopにも、傷や不要なオブジェクトの除去、明るさや色の調整など、写真を修正するためのさまざまなレタッチ機能があります。
ただし、「ここからここまでがレタッチ」という厳密な線引きがあるわけではありません。
撮影会社やデザイナー、レタッチャーによって、レタッチに含める作業範囲が異なる場合があります。
レタッチとリタッチの違い

「レタッチ」と「リタッチ」は、どちらも英語ではretouchです。
そのため、基本的には同じ意味の言葉と考えて問題ありません。
日本では、写真や画像の修正では「レタッチ」という表現がよく使われます。
一方、美容室で髪の根元だけを染め直す場合などには「リタッチ」という言葉がよく使われます。
使われる分野によって一般的な呼び方が異なりますが、
レタッチ=retouch
リタッチ=retouch
であり、まったく異なる作業を意味するわけではありません。
レタッチ・画像編集・画像加工の違い

写真や画像に手を加える作業には、「レタッチ」以外にも画像編集や画像加工という言葉があります。
これらに厳密な共通定義があるわけではありませんが、一般的には次のように考えるとわかりやすいでしょう。
画像編集
画像編集は、写真や画像に対して行う作業全体を広く表す言葉です。
例えば、
- 明るさの調整
- 色味の調整
- トリミング
- リサイズ
- レタッチ
- 合成
なども画像編集に含まれます。
そのため、「画像編集」という大きな範囲の中に「レタッチ」が含まれると考えると理解しやすいでしょう。
レタッチ
レタッチは、写真や画像の状態を確認しながら、必要な部分を補正・修正して仕上がりを整える作業として使われることが多い言葉です。
例えば商品写真であれば、
商品についたホコリを消す
実物に近い色へ調整する
不要な写り込みを取り除く
といった作業があります。
写真全体を大きく作り変えるというより、元の写真を活かしながら仕上げる作業をレタッチと呼ぶことが多くあります。
画像加工
画像加工も非常に広い意味で使われる言葉です。
レタッチと同じ意味で使われることもありますが、
- 複数の写真を合成する
- 背景を別のものへ変更する
- 被写体の形を変更する
- 現実には存在しない要素を追加する
など、元画像から大きく変化させる作業を「画像加工」と呼ぶ場合もあります。
つまり、
画像編集
→ 画像に対する作業全般
レタッチ
→ 写真の補正・修正・仕上げ
画像加工
→ レタッチを含めた画像変更や合成など
というイメージで考えるとわかりやすいでしょう。
ただし、実際の現場では意味が重なって使われることもあります。
写真レタッチで行う主な作業

写真レタッチの内容は、写真の用途や仕上げたいイメージによって異なります。
代表的な作業を紹介します。
明るさ・コントラストの調整
撮影時の光の状態によって、写真が暗く見えたり、逆に明るすぎたりする場合があります。
明るさやコントラストを調整することで、被写体が自然に見える状態へ整えます。
ただし、明るくしすぎると白飛びして細かな質感が見えなくなることがあります。
色味の補正
撮影時の照明や周囲の環境によって、実際の商品とは異なる色に写ることがあります。
ホワイトバランスや色相、彩度などを調整し、自然な色へ近づけます。
特にECサイトの商品写真では、画像と実物の色の差をできるだけ小さくすることが重要です。
ホコリ・傷などの除去
商品撮影では、撮影時には気づかなかった小さなホコリや傷などが写真に写る場合があります。
レタッチによって不要な部分を除去し、商品の見た目を整えることができます。
Photoshopではスポット修復ブラシや修復ブラシなどを利用して、周囲の画像になじませながら不要な部分を修正できます。
不要な写り込みの除去
商品の周囲にある不要物や、撮影機材などが反射して写り込む場合があります。
必要に応じてこれらを取り除くこともレタッチの一つです。
ただし、商品の形や仕様そのものまで変えてしまわないよう注意が必要です。
質感や細部の調整
商品写真では、
- 金属の光沢
- 革のシボ
- 布の織り目
- 化粧品の質感
- 食品のみずみずしさ
など、商品の質感を伝えることも重要です。
レタッチでは、コントラストや明暗などを細かく調整し、撮影した商品の特徴が伝わりやすい状態へ整えます。
商品写真・ECサイトにおけるレタッチの役割
商品写真のレタッチでは、単純に「写真をきれいにする」ことだけが目的ではありません。
ECサイトでは購入前に実物を見ることができないため、商品の色・形・質感をできるだけ正確に伝えることが重要です。
撮影したままの写真では、照明やカメラの特性などによって、
- 実物より暗く見える
- 色が少し違って見える
- 素材の質感が伝わりにくい
- 小さなホコリが目立つ
といったことがあります。
こうした撮影時の差を補正し、実際の商品に近い状態へ整えることもレタッチの役割です。
また、複数の商品画像で明るさや背景などをそろえることで、ECサイト全体の統一感も出しやすくなります。
ECサイトの商品画像を編集する際のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
ECサイトの商品画像を編集するポイントを見る
レタッチで注意したいこと
レタッチは写真を整えるために有効ですが、加工しすぎると逆効果になる場合があります。
特に商品写真では、
- 実物より色を鮮やかにしすぎる
- 商品の形を変える
- 本来ある傷や特徴まで消す
- 質感を滑らかにしすぎる
- 影をすべて消して立体感を失わせる
といった加工には注意が必要です。
ECサイトでは、見栄えだけでなく「実際の商品を正確に伝える」という視点も重要です。
レタッチのやりすぎを防ぐ方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
写真レタッチがやりすぎにならないためのコツを見る
レタッチの基本的な流れ
一般的な写真レタッチでは、次のような流れで画像を確認していきます。
- 元画像を確認する
- 明るさやホワイトバランスを整える
- 色味を調整する
- ホコリや不要な写り込みを修正する
- 必要に応じて細かな質感を調整する
- 全体を確認して書き出す
ただし、実際の作業内容や順番は写真によって異なります。
レタッチの具体的な方法や作業手順については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
レタッチの基本手順・自然に仕上げるコツを見る
自分でレタッチする場合とプロに依頼する場合
明るさやトリミングなど、簡単な調整であれば自分で行うこともできます。
一方、
- 商品数が多い
- 複数の商品画像の色を統一したい
- 金属やガラスなど反射が多い商品
- 細かなホコリや傷を大量に修正する
- 高度な合成や不要物除去が必要
- 商品の色をできるだけ正確に再現したい
といった場合は、専門的なレタッチが必要になることがあります。
特にECサイトでは多くの商品画像を同じ基準で仕上げる必要があるため、撮影からレタッチまで一貫して管理すると画像の統一感を保ちやすくなります。
レタッチに関するよくある質問
レタッチとリタッチは何が違いますか?
基本的には同じ意味です。
どちらも英語の「retouch」に由来します。
写真や画像の分野では「レタッチ」、美容などでは「リタッチ」という表現がよく使われます。
レタッチと画像加工の違いは何ですか?
明確な共通ルールがあるわけではありません。
一般的には、元の写真を活かしながら細かな補正・修正を行うことをレタッチ、合成や大きな変更まで含む作業を画像加工と呼ぶことがあります。
レタッチと写真編集は違いますか?
写真編集は、トリミングやリサイズ、色調整、レタッチなど写真に対する作業全般を表す言葉として使われます。
レタッチは、その中でも写真の細かな補正や修正を指すことが多い言葉です。
レタッチャーとは何ですか?
レタッチャーとは、写真や画像のレタッチを専門的に行う人のことです。
明るさや色の調整だけでなく、不要物の除去、質感の調整、合成など、高度な画像処理を担当することもあります。
スマホでもレタッチできますか?
スマートフォンの画像編集アプリでも、明るさや色味の調整、不要物の除去など、一部のレタッチを行うことができます。
ただし、商品写真を大量に処理する場合や細かな修正が必要な場合は、PCの画像編集ソフトを使用した方が作業しやすい場合があります。
レタッチすると画質が良くなりますか?
レタッチによって、明るさや色味、ノイズなどを調整して見た目を改善できる場合があります。
ただし、レタッチしただけで元画像のピクセル数や本来存在しなかった細部が増えるわけではありません。
画像そのものの解像度を上げる方法はこちらで解説しています。
画像や写真の解像度を上げる方法
商品写真はどこまでレタッチしていいですか?
商品を魅力的に見せることは重要ですが、実物とは異なる商品に見えるほど加工することは避けた方がよいでしょう。
特に色、形、素材感、商品の仕様など、購入判断に影響する部分は実物との違いが大きくならないよう注意が必要です。
レタッチは写真を自然に整えるための作業
レタッチとは、写真や画像の一部を補正・修正し、仕上がりを整える作業です。
特に商品写真では、単純に写真を派手に加工するのではなく、
- 色を実物へ近づける
- 不要なホコリや写り込みを取り除く
- 商品の質感を適切に伝える
- 複数の画像の仕上がりを統一する
といった目的で利用されます。
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著者情報
著者:AirPhoto編集部
AirPhotoは、商品の魅力やブランドの世界観を伝える商品写真の撮影を行う撮影チームです。
商品撮影・スタイリング・モデル撮影・動画撮影・レタッチなどの実務を通じて得た知見をもとに、ECや商品写真に関する情報を発信しています。
