商品撮影の撮影指示書の作り方|必要項目・カットリスト・伝え方を解説 がおすすめです。
商品撮影を外注するときは、「どの商品を、どのような写真にして、どこで使用するのか」を撮影前に共有しておくことが重要です。
「明るい雰囲気にしたい」「おしゃれに撮ってほしい」といった言葉だけでは、発注者と撮影担当者で完成イメージの認識が異なる場合があります。
そこで役立つのが「撮影指示書」です。
撮影する商品、必要なカット、構図、背景、使用媒体、参考写真などをまとめておくことで、撮影チームと完成イメージを共有しやすくなります。
本記事では、商品撮影の撮影指示書に記載したい項目と、作成するときのポイントを解説します。
商品撮影の撮影指示書とは?
撮影指示書とは、撮影する内容や完成イメージを発注者と撮影チームで共有するための資料です。
商品撮影では、単に商品名だけを伝えるのではなく、
- 何の商品を撮影するのか
- 何カット必要なのか
- どの角度から撮影するのか
- どの媒体で使用するのか
- どのような雰囲気にするのか
- 背景や小物を使用するのか
などを事前に整理しておくと、撮影内容を確認しやすくなります。
撮影指示書の形式に決まりはありません。
Excelやスプレッドシート、PowerPoint、PDFなど、撮影担当者と共有しやすい形式で作成できます。
撮影指示書を作成するメリット
完成イメージを共有しやすくなる
「明るい写真」「高級感のある写真」「ナチュラルな写真」などの表現は、人によってイメージする写真が異なります。
例えば「明るい雰囲気」でも、
- 白を基調としたシンプルな写真
- 自然光を感じる写真
- パステルカラーを使った写真
- 日常の使用シーンを表現した写真
などさまざまな表現があります。
言葉だけでなく参考写真も用意すると、撮影担当者と完成イメージを共有しやすくなります。
必要なカットを確認できる
商品撮影では、1商品につき1枚だけ撮影すればよいとは限りません。
ECサイトの商品ページでは、
- 正面
- 背面
- 側面
- パッケージ
- 商品のディテール
- 使用イメージ
- サイズ感
など複数の写真が必要になる場合があります。
撮影前にカットリストを作成しておけば、必要な写真を撮影担当者と確認できます。
使用媒体に合わせて撮影できる
同じ商品写真でも、使用する場所によって必要な構図や画像サイズが異なります。
例えば、
- ECサイトの商品画像
- Amazonや楽天市場などのECモール
- 自社サイトのメインビジュアル
- InstagramなどのSNS
- Web広告
- カタログ
- パンフレット
では、必要な縦横比や余白などが異なる場合があります。
使用媒体を撮影前に共有しておくことで、それぞれの用途を考慮した構図を検討できます。
商品撮影の指示書に記載したい項目
撮影指示書に必ず決まったフォーマットがあるわけではありませんが、次の項目を整理しておくと撮影内容を伝えやすくなります。
1.案件の基本情報
まず撮影案件の基本情報を記載します。
- 案件名
- 撮影予定日
- 希望納期
- 担当者
- 使用媒体
などをまとめます。
特に使用媒体は重要です。
ECサイトの商品ページなのか、広告なのか、SNSなのかによって必要な写真が変わるため、できるだけ具体的に記載しましょう。
2.撮影する商品
撮影対象の商品を一覧にします。
例えば、
- 商品名
- SKU
- カラー
- サイズ
- 数量
などを記載します。
カラーバリエーションやサイズ展開が多い場合は、「どの商品を個別に撮影するのか」も明確にしておきます。
商品数が多い場合は、撮影対象の商品に番号を付けて管理すると確認しやすくなります。
3.必要なカット
商品ごとに必要な写真を整理します。
例えばバッグであれば、
- 正面
- 背面
- 側面
- 底面
- 内側
- ファスナー
- ロゴ
- 素材のアップ
- 使用イメージ
などが考えられます。
必要な写真を「カットリスト」として整理しておくと、撮影担当者が確認しやすくなります。
カットリストの作り方
カットリストでは、「1商品につき○カット」とだけ指定するのではなく、何を見せる写真なのかまで記載すると分かりやすくなります。
例えば、
- 商品正面:商品全体の形が分かる写真
- 商品背面:背面のデザインが分かる写真
- 側面:商品の厚みが分かる写真
- ディテール:素材や加工部分のアップ
- 使用イメージ:実際に使用している状態
のように整理します。
必要に応じて、
- 優先度
- 使用場所
- 縦位置・横位置
- 参考写真
も記載しておくと、より具体的に伝えられます。
4.構図・アングル
商品のどの方向から撮影するのかも指定します。
例えば、
- 正面
- 斜め
- 真横
- 真上
- 俯瞰
- 商品へ寄ったアップ
などがあります。
ただし、すべての商品のアングルを細かく指定する必要があるわけではありません。
「この部分は必ず見せたい」「商品正面のデザインが重要」といったポイントがあれば優先的に記載しましょう。
撮影担当者へ提案を依頼したい場合は、その旨を伝えておく方法もあります。
5.画像の縦横比・余白
商品写真を使用する媒体が決まっている場合は、必要な縦横比も共有します。
例えば、
- 1:1の正方形
- 4:5の縦長
- 16:9の横長
などです。
また、広告やバナーなどで写真の上に文字を配置する場合は、文字を入れるための余白が必要になります。
「商品の右側にコピーを入れるため余白を作る」など、使用方法まで伝えておくと構図を決めやすくなります。
6.背景
商品をどのような背景で撮影したいのかを記載します。
例えば、
- 白背景
- カラー背景
- 木目
- 布
- アクリル
- 室内
- ハウススタジオ
などがあります。
ECサイトの商品単体写真とブランドのイメージ写真では、適した背景が異なる場合があります。
背景を細かく指定するのが難しい場合は、参考写真を共有する方法もあります。
背景の選び方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
商品撮影の背景の選び方
7.ライティング・写真のトーン
光によっても商品の見え方は変わります。
ただし、「ライトを45度から当てる」といった撮影技術まで発注者側で細かく指定する必要はありません。
それよりも、
- 明るく自然な印象
- やわらかな光
- 陰影を残した写真
- 商品の透明感を見せたい
- 金属の質感を見せたい
など、完成写真で表現したいイメージを伝える方が撮影担当者と共有しやすくなります。
ライティングについては以下の記事でも解説しています。
商品撮影の照明の当て方
8.スタイリング・小物
スタイリング写真を撮影する場合は、
- 使用したい小物
- 使用シーン
- 背景
- 商品の配置
- モデルの有無
などを共有します。
例えばコスメであれば、
「洗面台で使用しているようなイメージ」
食品であれば、
「朝食のテーブルをイメージ」
など、写真で表現したい使用シーンを伝える方法があります。
小物を撮影会社に用意してもらうのか、自社から商品と一緒に送るのかも確認しておきましょう。
9.モデルの有無
人物を使用する場合は、必要なモデルについても記載します。
例えば、
- 全身モデル
- 手元のみ
- 顔を写す・写さない
- 年代のイメージ
- 衣装
- 使用シーン
などです。
撮影会社へモデルの手配を依頼する場合は、スケジュールや料金にも影響するため早めに相談しましょう。
10.納品形式
写真をどの形式で納品してもらうかも確認します。
例えば、
- JPEG
- PNG
- その他必要な形式
などです。
また、
- 画像サイズ
- 縦横比
- ファイル名
- トリミング
- 背景処理
- レタッチ
などに指定がある場合も事前に共有します。
印刷にも使用する場合は、その用途も伝えておきましょう。
11.参考写真・リファレンス
完成イメージを共有するうえで、参考写真は有効です。
例えば、
- 自社の過去写真
- 撮影会社の実績写真
- ブランドのイメージに近い写真
などを用意します。
ただし、「この写真と完全に同じにしてください」という指定ではなく、
- 背景の色が参考になる
- 光の雰囲気が近い
- 商品配置を参考にしたい
- 写真全体のトーンが近い
など、どの部分を参考にしているのかまで伝えると認識を合わせやすくなります。
第三者の写真を参考にする場合は、その写真をそのまま複製するのではなく、撮影イメージを共有するための参考資料として使用しましょう。
複数商品を撮影するときは香盤表も用意する
モデル撮影や大量の商品を一日に撮影する場合は、「香盤表」を作成することもあります。
香盤表とは、
- 何時から
- どの商品を
- どのセットで
- 誰が参加して
- どのカットを撮影するか
などをまとめた撮影スケジュールです。
すべての商品撮影で必要なわけではありません。
商品数が少ない場合や物撮りのみの場合は、商品一覧とカットリストだけで十分なこともあります。
撮影規模に合わせて必要な資料を用意しましょう。
撮影指示書の簡単なチェックリスト
撮影会社へ依頼する前に、以下を確認しておくと撮影内容を整理しやすくなります。
- 案件名
- 希望納期
- 使用媒体
- 撮影する商品
- 商品数・SKU
- 必要なカット
- 構図・アングル
- 縦横比
- 必要な余白
- 背景
- 表現したい写真のイメージ
- スタイリング・小物
- モデルの有無
- 納品形式
- 参考写真
すべてを細かく決められなくても問題ありません。
決まっていることと、撮影会社から提案してほしいことを分けて伝えると相談しやすくなります。
撮影指示書を作るときの注意点
抽象的な表現だけにしない
「おしゃれ」「高級感」「かわいい」などの言葉だけでは、人によってイメージが異なります。
できるだけ、
- 参考写真
- 色
- 背景
- 使用シーン
などと一緒に伝えましょう。
撮影方法まで細かく決めすぎない
一方で、照明の位置やカメラ設定など、専門的な撮影方法まで細かく指定しすぎる必要はありません。
「どのように撮るか」ではなく、
「写真で何を伝えたいのか」
を撮影担当者へ共有することが重要です。
撮影方法については、商品や撮影環境を見ながら撮影担当者から提案してもらう方法もあります。
使用媒体を後から追加しない
撮影後に、
「Instagram用の縦写真も必要だった」
「バナー用に右側へ余白が必要だった」
となると、すでに撮影した写真では対応できない場合があります。
使用する可能性がある媒体は、できるだけ撮影前に共有しましょう。
商品撮影を外注する場合は指示書以外の準備も確認する
撮影指示書は商品撮影を外注するときの準備の一つです。
実際には、
- 撮影会社の選定
- 見積もり
- 商品の発送
- 撮影内容の確認
- 撮影
- 写真の確認
- 納品
などの工程があります。
商品撮影を外注する全体の流れや準備については、以下の記事で詳しく解説しています。
商品撮影を外注する流れ|依頼前の準備・撮影指示書・注意点
AirPhotoで商品撮影を依頼する場合
AirPhotoでは、商品撮影の依頼時に撮影内容や希望するイメージを確認し、撮影内容を決めていきます。
スタイリング撮影では、撮影前にスタイリング診断を行い、商品の特徴や希望するイメージなどを確認したうえで撮影内容をご提案しています。
「どのような写真を依頼すればよいか分からない」という場合でも、使用する媒体や商品の特徴、希望するイメージなどを共有することで撮影内容を相談できます。
また、必要に応じてオンラインで撮影内容を確認することも可能です。
詳しい撮影の流れや料金については、サービスページをご覧ください。
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著者情報
著者:AirPhoto編集部
AirPhotoは、商品の魅力や特徴を写真で伝える商品撮影チームです。
商品単体の撮影からスタイリング、モデル撮影、レタッチまで、商品撮影の実務を通じて得た知見をもとに情報を発信しています。

