【2023年最新版】知っておきたいIT導入補助金のメリット・デメリットを解説
みなさんこんにちは。
この記事ではIT導入補助金の活用を考えている方が知っておきたい、IT導入補助金のメリットとデメリットを紹介していきます。記事の最後には2023年度のスケジュールも記載しているので、ぜひ最後までお付き合いください。
IT導入補助金の申請枠や必要書類、申請のコツなどは以下の記事をご覧ください。
【初心者にも分かりやすい!】IT導入補助金とは?2023年度のスケジュールも予想!対象事業は?A・B類型とは?
目次
IT導入補助金の今後のスケジュール
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IT導入補助金とは?
IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者等が自社のニーズや課題解決をするためにITツールを導入する際に支援される補助金のことです。
自社の置かれた環境から強みや弱みを分析し、経営課題や需要に合ったITツールを導入することで、業務効率化・売上アップといった経営力の向上・強化を図っていただくことを目的としています。
IT導入補助金のメリット
メリット①:原則、返済不要
メリット②:費用を抑えたITツールの導入
メリット③:業務効率化や売上アップ
メリット④:社員のモチベーションアップ・負担軽減
メリット⑤:顧客信頼度の向上
メリット⑥:ビジネス拡大の促進
メリット⑦:社員のスキルアップ
メリット⑧:ビジネス競争力の向上
メリット①:原則、返済不要
IT導入補助金は、規定に従って申請すれば返済不要の補助金を受け取ることができます。
これは事業者にとって非常に大きなメリットの1つです。
支出を抑えることで、その分の出費を他の投資に回すことができたり、いざというときのために会社に貯めておくことも可能になります。以下では、コストを抑える(経費を削減する)ことで得られる恩恵をまとめました。
■効率的な経営
企業がコストを削減することで、その分の財源を他の部分に回すことができ、結果的に効率的な経営をすることができます。効率的な経営とは、具体的には、従業員の教育や訓練・品質管理の強化・生産ライン改善の取り組みなどです。
製造業での効率的な経営を考えてみると、コストの削減によって、浮いたコストの分でプロダクトの生産ラインの改善や品質管理の強化をすることができます。これらをすることで、製品の不良率が減り、生産性が向上することが期待されます。
サービス業での効率的な経営の例では、コストの削減によって、従業員の教育に浮いたコストを回すことができるようになります。従業員の教育がうまくいき、サービスの質が向上すれば、顧客満足度の向上やリピーターの増加、回転数の増加などが期待できます。
■収益増加
コストの削減をすることで、企業の利益の増加が見込めます。先ほど記述したサービス業が良い例で、同じ売り上げを上げるための必要なコストが低下すれば、その分の利益が増え、さらに浮いたコストでサービスの質を向上させることができれば、企業の利益はより増加していくことになります。
■事業の持続可能性の向上
経費削減により、企業の財務状況が改善して事業の持続可能性が向上することがあります。利益が増えることで、銀行から安定した経営基盤を保有しているという評価を受けやすくなります。これにより、将来的な投資や事業拡大に向けた資金調達がしやすくなることが考えられます。
■競争力の向上
低コストで商品・サービスを提供できるようになれば、企業のコスト競争力が向上します。同じ品質の商品やサービスをより安価に提供することが可能になり、市場の価格競争をより有利に戦うことが可能となります。
■リスク軽減
経費を削減することで、コスト削減によって予算がオーバーするリスクを減らしたり、業績悪化時に備えてリザーブファンドを作ることができ、企業のリスクを軽減することができます。
メリット②:費用を抑えたITツールの導入
ITツールの導入には高額な費用がかかることがありますが、IT導入補助金を活用することでその費用を抑えることができます。これにより、資金力に乏しい中小企業や小規模事業者でもITツールを導入することが可能になります。
もし、現在ITツールの導入を検討しているのなら、IT導入補助金を利用しない手はありません。申請する枠によって変動しますが、IT導入補助金の最大補助額は450万円、補助率は3/4となっています。補助金を申請する際は、まず自社が補助金対象となる会社か否かを調べ、申請枠や導入したいITツールの検討をしましょう。補助金の申請は非常に煩雑なうえ、書類に不備があれば採択は厳しくなってしまいます。補助金活用を検討している方は、補助金の申請をサポートしている会社に丸投げしてしまうのも1つの手でしょう。
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最大メリット③:業務効率化や売上アップ
ITツールを導入することで、業務の効率化や売上アップなど、様々な効果が期待できます。これらの効果を得ることは、中小企業や小規模事業者にとって事業の成長に繋がる可能性があります。
IT導入補助金2023公式HPが公表している、清水建材工業株式会社という生産性・売上アップの事例では、販売管理システムBセットというITツールを導入したことで売上の多い得意先の需要予測や仕入単価の推移、最適な仕入先の選定を行えるようになりました。平成28年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業事業実施効果報告よると、IT導入補助金を活用した卸・小売業全体では、生産性20.47%向上・勤務時間1.71%短縮・売上15.43%増加したというデータがあります。
AirPhotoではECの売上を上げるためのITツール導入を、補助金を活用してご案内させていただいております。補助金の活用をお考えの事業者様やECの売上に課題を感じている事業者様はぜひこの機会にご相談ください。
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メリット④:社員のモチベーションアップ・負担軽減
ITツールを導入することで、従業員がより効率的に業務を行うことができるようになります。また、煩雑な作業や人手不足の解消につながり、従業員の心理的・身体的負担を軽減することができます。これにより、従業員のモチベーションアップにもつながることが期待できます。
IT導入補助金2023公式HPが公表している、有限会社 仲原商事という接客負担の軽減・働きやすさの向上の事例では、接客サポートツール「おもてなしロボットコロン」というITツールを導入したことで繊細な商品の説明をコロンに任せることが可能に。 見た目や動きに愛嬌のあるコロンの話す説明をしっかり聞いてくださるお客様が増えたことで、スタッフは自分の業務に集中でき、作業効率が向上しました。
メリット⑤:顧客信頼度の向上
IT導入補助金を利用することは、企業の信頼性の向上に繋がります。IT導入補助金のセキュリティ対策推進枠では「サイバーセキュリティお助け隊」という制度があり、その制度では、情報セキュリティの強化やセキュアな情報インフラの促進等の取り組みが可能です。
独立行政法人 情報処理推進機構によると、サイバー攻撃の対処を怠った場合の想定被害総額5,000万円を超える案件も確認されています。「問題が起こった時に対処法が分からない」ということになる前に施策を打つことができるのが上記の制度です。セキュリティ対策を行うことで顧客は安心してその会社のサービスを利用でき、会社への信頼度が向上します。
メリット⑥:ビジネス拡大の促進
IT導入補助金を利用して企業が新しいITツールを導入することで、業務の効率化やビジネスプロセスが改善し、ビジネスの拡大を促進することができます。
IT導入補助金2023公式HPが公表している、株式会社ラークコーポレーションという宿泊業の生産性向上・タイムリーな経営判断が可能となった事例では、中堅企業向けクラウド会計システム「FX4クラウド」と給与計算システム「PX2」というITツールを導入したことで会計と給与計算システムの連携により業務時間が短縮。タイムリーな業績把握ができるようになったことで、タイムリーな経営判断が可能になりました。
平成28年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業事業実施効果報告によると、IT導入補助金を活用した宿泊業全体の生産性は23.25%向上、勤務時間2.36%短縮、売上は13.28%増加したというデータがあります。
メリット⑦:社員のスキルアップ
新しいITツールの導入により、社員のスキルアップが可能となります。単純作業の部分を自動化し、人にしかできない業務に集中することができます。社員は空いた時間で資格の勉強や知識の強化ができ、会社全体として提案内容の質が向上したり、社員のスキルアップも見込むことができます。
IT導入補助金2023公式HPが公表している、ユナイテッド・アドバイザーズ株式会社という経営コンサルタント業の残業時間削減・サービス向上の事例では、純国産RPAソフトというITツールを導入したことで定型的な業務を自動化、社員はクライアントのコンサルティングのご提案に集中できるようになりました。それにより、一人あたり毎月30時間の残業時間の減少を実現しました。
メリット⑧:ビジネス競争力の向上
ITツールの導入により、業務効率化やコスト削減が実現でき、ビジネスの競争力が向上することが期待されます。
IT導入補助金2023公式HPが公表している、株式会社大塚工務店という建設業の提案力・訴求力向上の例では、3次元CADというITツールを導入したことで3次元で鮮やかな建物外観・内観のイメージによりお客さまの満足度・理解度が向上。意思決定スピードが上がり、利益もアップ。それにより、売上増加・粗利改善に結び付けることができました。
AirPhotoでは、顧客情報の管理・販促・離脱率などでお悩みの事業者様に向けて、これらを解決するITツールの導入を、補助金を活用してご案内しています。上記以外にも、ECに関するお悩みがございましたら、お気軽にご連絡ください。
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IT導入補助金のデメリット
デメリット①:給付が後払い
デメリット②:申請が煩雑
デメリット③:導入できるITツールに制限がある
デメリット④:事業実績報告が必要
デメリット①:給付が後払い
「IT導入補助金の給付は後払いである」ということは、デメリットとして挙げられます。
IT導入補助金は、補助金の対象となるITツールの導入が完了した後に申請を行い、審査に通過することで補助金が給付されます。つまり、先に自己負担分やツール導入費の全額を支払わなければならないため、一定の資金調達が必要となります。
しかし、IT導入補助金の審査に通過したという事実と審査を通過した事業計画書を用いることができれば、先払いの分の融資を銀行から受けることは比較的難しいことではないと思います。
一方で、数期赤字が続いていたり経営的な部分で不安要素がある場合は要注意です。
デメリット②:申請が煩雑
「必要書類の準備が煩雑なこと」もデメリットとして挙げられます。
IT導入補助金交付申請時には以下の書類の提出が必要です。
また、法人と個人事業主で申請に必要な書類が異なります。
■法人の必要書類
- 履歴事項全部証明書
- 法人税の納税証明書(その1またはその2)
■個人事業主の必要書類
- 運転免許証又は運転経歴証明書又は住民票
- 所得税の納税証明書(その1または2)
- 所得税確定申告書B
■法人の必要書類
- 履歴事項全部証明書:履歴全部証明書は、法務局に登録されている会社の登記事項を証明する書類のひとつです。交付申請日時点の登記事項に加え、3年前の1月1日から交付日までの抹消や変更の履歴も記載されています。抹消・変更履歴の記載がない「現在事項証明」とは別物なので注意が必要です。
- 法人税の納税証明書(その1またはその2):法人税の納税証明書は全6種類(その1~の6)ありますが、IT導入補助金の申請で必要なのは「その1」もしくは「その2」です。有効となる書類は、税務署の窓口で発行された直近分のものに限定されます。加えて、PDF形式で印刷されたものに限り電子納税証明書も有効です。電子納税証明書を発行する場合は「e-TAX」で請求申請をしましょう。
■個人事業主の必要書類
- 運転免許証又は運転経歴証明書又は住民票
個人事業主の方は、以下の3点のいずれかの用意が必要です。
- 運転免許証
- 運転経歴証明書
- 住民票
※運転免許証を用いる場合は交付申請日が有効期限内でなければなりません。住所変更がある場合は、裏面に変更後の住所が記載されている必要があります。
※住民票を用いる場合は交付申請日から遡って3ヶ月以内に発行されたもののみが有効になります。よく確認しておきましょう。
- 所得税の納税証明書(その1または2)
個人事業主の方は所得税の納税証明書も必要です。有効となるのは「その1」と「その2」で、税務署の窓口で発行されたものに限られます。電子納税証明書を用いる場合はPDF形式で印刷されたもの以外は有効ではありません。発行方法や手数料は法人で申請する場合と同様です。
- 所得税確定申告書B
「確定申告書Bの控え」とは、税務署が確定申告の書類を受け取った日付を示す受付印が押された書類を指します。e-Taxを利用してインターネット経由で確定申告書を提出した場合は書類が手元に残らないため、その場合は同じくe-Taxを利用して電子申請等証明書の交付をしましょう。電子申請等証明書は確定申告のデータに電子署名があり、正式な証明書として利用可能です。
AirPhotoでは補助金申請のご相談も承っております。
「補助金の申請は丸投げしたい!」というような企業様のご対応もしておりますので、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
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デメリット③:導入できるITツールに制限がある
「登録されているITツールでの導入でなければならないこと」もデメリットとして挙げられます。
IT導入補助金を受け取るためには、登録されているITツールの中から選択する必要があります。つまり、自社で導入したいツールが登録されていない場合、補助金を受け取ることができません。
加えて、登録されたITツールは必ずしも全ての分野をカバーしているわけではなく、また、ツールの性能や機能によって補助金の対象となる場合とならない場合があります。そのため、自社で導入したいツールが登録されているかどうかを事前に確認し、補助金を受け取るための条件を満たす必要があります。
デメリット④:事業実績報告が必要
「事業実績報告を定期的にする必要がある」という点も挙げられます。
IT導入補助金を受け取った後は数年間にわたり事業実績報告書の提出が必要となります。また、補助金を不正に使用した場合は、採択が決定した後であっても返還しなければなりません。不正使用とは、ITツールの導入費用以外の目的で使用することや補助金を受け取るために虚偽の報告書を提出することなどです。不正使用が発覚した場合は補助金の返還だけでなく、法的な罰則を受ける可能性もあるので注意しましょう。これらの報告書作成や返還の手続きは非常に手間がかかる作業になります。
補助金の使用状況を報告する事業実績報告書には、ITツールの導入状況や効果、支払った費用の内訳などの記載をします。報告書の提出期限や提出方法は各自治体や事業者によって異なりますが、一定期間内の継続的な提出を求められます。
IT導入補助金の2023年度スケジュール
補助金などの、国が財源を確保した支援政策は、毎年度財務省が発表している「予算・決算データ」を参照することで今後どのような動きがなされるのかを知ることができます。
IT導入補助金2023公募要領_通常枠(A・B類型)
IT導入補助金2023公募要領_セキュリティ対策推進枠
IT導入補助金2023公募要領_デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)
IT導入補助金2023公募要領_デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)
今後のIT導入補助金ですが、2023年は継続して補助金の予算が振り分けられることが決定し、新たな公募要領と交付規定が発表されました。
また、IT導入補助金2023の交付申請スケジュールが3月下旬に受付が開始されることも発表されたため、申請をお考えになっている方は細かな申請要件をIT導入補助金2023公式ホームページより確認しておく必要があります。
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みなさん、いかがでしたでしょうか。
本記事では、IT導入補助金を活用する際のメリット・デメリットについて深掘りをしていきました。これを読んでいる方はIT導入補助金の申請を視野に入れていることと思いますが、IT導入補助金の申請は簡単なものではないため、申請をする際は、補助金申請のサポートしている会社に依頼をするのが効率的です。
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また、IT導入補助金以外の補助金のご活用をご検討している方は以下の記事を参照してみてください。
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