アパレル商品撮影の見せ方|平置き・ハンガー・トルソー・モデルの使い分け
アパレルの商品撮影では、同じ洋服でも「どのように見せるか」によって商品の印象が大きく変わります。
代表的な撮影方法には、
- 平置き撮影
- ハンガー撮影
- トルソー撮影
- モデル撮影
があります。
平置きは商品の形を整理して見せやすく、ハンガー撮影は服の自然な落ち感を表現しやすい方法です。トルソー撮影では着用時に近い立体感を見せやすく、モデル撮影ではサイズ感やコーディネートまで伝えられます。つまり、「どの方法が一番良い」ということではなく、商品ページで何を伝えたいかによって使い分けることが重要です。
本記事では、平置き・ハンガー・トルソー・モデル撮影それぞれの特徴やメリット、向いている商品、撮影するときのポイントを解説します。
目次
- アパレル商品撮影では「何を伝えるか」で撮影方法を決める
- 平置き撮影とは
- 平置き撮影をきれいに見せるコツ
- ハンガー撮影とは
- ハンガー撮影をきれいに見せるコツ
- トルソー撮影とは
- トルソー撮影をきれいに見せるコツ
- モデル撮影とは
- 平置き・ハンガー・トルソー・モデル撮影の使い分け
- アパレルECで用意したい商品写真
- 撮影方法を統一すると商品一覧が見やすくなる
- アパレル撮影でよくある失敗
- どの撮影方法を選べばいい?
- まとめ
アパレル商品撮影では「何を伝えるか」で撮影方法を決める
アパレル商品は、置き方や着せ方によって形が変わります。
そのため、撮影方法を決める前に、その写真でユーザーへ何を伝えたいのか整理することが重要です。
例えば、
- 商品そのものの形を見せたい
- 丈や袖の長さを分かりやすくしたい
- 生地の落ち感を見せたい
- 着用したときのシルエットを伝えたい
- サイズ感を伝えたい
- コーディネートを提案したい
- ブランドの世界観を表現したい
といった目的があります。
商品の形をシンプルに伝えたいのであれば平置きやハンガー撮影が向いています。
一方、着用イメージを伝えたい場合は、トルソーやモデル撮影が有効です。
アパレル撮影全般の考え方については、以下の記事でも詳しく解説しています。
アパレルの商品撮影について見る
平置き撮影とは
平置き撮影とは、洋服を床や撮影台などの平らな場所へ置き、上から撮影する方法です。
「置き画」「置き撮り」と呼ばれることもあります。
Tシャツ、シャツ、ニット、パンツ、スカート、バッグなど、さまざまな商品に利用できます。
商品を置いた状態で形を整えられるため、商品の全体像を分かりやすく見せやすいのが特徴です。
平置き撮影のメリット
平置き撮影には、次のようなメリットがあります。
- 商品全体の形を見せやすい
- 左右のバランスを整えやすい
- 複数商品を同じ構図で撮影しやすい
- モデルを手配する必要がない
- コーディネート写真にも使いやすい
- 商品一覧の写真を統一しやすい
特にECサイトの商品一覧では、同じ角度・同じサイズ感で商品を並べることでページ全体を見やすくできます。
平置き撮影が向いている商品
平置き撮影は、例えば次のような商品に向いています。
- Tシャツ
- スウェット
- ニット
- シャツ
- パンツ
- スカート
- バッグ
- ファッション小物
商品の形状によっては、平置きにすることでデザインを分かりやすく見せられます。
平置き撮影をきれいに見せるコツ
洋服を置くだけでも撮影できますが、少しの違いで写真の印象は大きく変わります。
撮影前にシワを整える
アパレル撮影では、シワや折り目が写真に残りやすくなります。
撮影前には必要に応じて、
- アイロン
- スチーマー
- ブラッシング
などで商品を整えておきましょう。
写真撮影後にすべてレタッチするよりも、撮影前に商品をきれいな状態にしておく方が自然な仕上がりになります。
袖・襟・裾を整える
Tシャツやシャツでは、左右の袖の角度が違うだけでも写真が不安定に見えることがあります。
撮影前に、
- 袖の開き
- 襟の形
- 裾のライン
- 肩幅
- 左右の位置
を確認します。
特に商品一覧で複数の商品を並べる場合は、商品の配置ルールを決めておくと統一感が出ます。
真上から撮影する
平置き撮影でカメラが斜めになると、洋服の形が歪んで見える場合があります。
商品の形を正確に見せたい場合は、できるだけ商品に対して垂直になるように撮影します。
三脚や撮影スタンドを使用すると、カメラ位置を固定しやすくなります。
背景とのコントラストを確認する
白い服を白背景で撮る場合など、商品と背景の明るさが近すぎると輪郭が見えにくくなることがあります。
背景色を変更したり、光の当て方を調整したりして商品の輪郭を確認しましょう。
商品撮影の背景についてはこちらでも解説しています。
商品撮影の背景について見る
ハンガー撮影とは
ハンガー撮影は、洋服をハンガーに掛けた状態で撮影する方法です。
平置き撮影よりも、服が重力によって自然に下へ落ちるため、生地の落ち感や丈を見せやすくなります。
シャツ、ジャケット、コート、ワンピースなど、縦方向のシルエットが重要な商品と相性の良い撮影方法です。
ハンガー撮影のメリット
ハンガー撮影には、
- 洋服の丈が分かりやすい
- 生地の自然な落ち感を見せやすい
- 平置きより立体感が出やすい
- 正面・背面を撮影しやすい
- モデルなしでシルエットを見せられる
といったメリットがあります。
ハンガー撮影が向いている商品
例えば、
- シャツ
- ブラウス
- ジャケット
- コート
- ワンピース
- カーディガン
- アウター
などに向いています。
特に丈の長い商品では、平置きよりも全体像を自然に見せられる場合があります。
ハンガー撮影をきれいに見せるコツ
ハンガー撮影では、商品の状態だけでなくハンガーそのものも写真の一部になります。
商品に合ったハンガーを使う
洋服に対してハンガーが小さすぎたり大きすぎたりすると、肩の形が不自然になることがあります。
商品のサイズや形に合ったハンガーを選びましょう。
ブランドイメージによって、
- 木製
- 白
- 黒
- 透明
- 金属
などを使い分ける方法もあります。
ハンガーの位置を統一する
複数の商品を撮影する場合は、
- 高さ
- 向き
- カメラとの距離
- 商品サイズ
をできるだけそろえます。
商品ごとに位置が変わると、ECサイトの商品一覧で写真を並べたときに不揃いに見えることがあります。
商品の中心を確認する
洋服がハンガーに対して少しずれているだけでも、商品全体が傾いて見えることがあります。
ボタン、襟、ファスナーなどを基準に中央を確認しましょう。
トルソー撮影とは
トルソー撮影とは、人の胴体を模したトルソーやマネキンに洋服を着せて撮影する方法です。
平置きやハンガー撮影よりも、実際に人が着用した状態に近い立体感を見せられます。
モデルを使用しなくても、
- 肩の形
- 胸まわり
- ウエスト
- 袖
- シルエット
などを表現しやすくなります。
トルソー撮影のメリット
トルソー撮影では、
- 着用時の立体感を表現しやすい
- 洋服のシルエットが分かりやすい
- モデルを手配する必要がない
- 同じ体型で商品を比較しやすい
- 商品そのものへ視線を集めやすい
といったメリットがあります。
トルソー撮影が向いている商品
例えば、
- ジャケット
- シャツ
- ニット
- ワンピース
- アウター
- フィット感が重要なトップス
などに利用できます。
トルソー撮影をきれいに見せるコツ
トルソーに服を着せるだけでは、必ずしも自然なシルエットになるとは限りません。
商品サイズに合うトルソーを使う
商品よりトルソーが大きいと服が張りすぎ、小さいと余った生地が不自然に見えることがあります。
撮影する商品のサイズにできるだけ合ったトルソーを使用します。
背面を調整する
撮影では、正面から見たシルエットを整えるために、背面側で余った生地を調整することがあります。
ただし、実際の商品より極端に細く見せるような調整には注意が必要です。
ECサイトでは、商品の実際のシルエットが伝わることも重要です。
肩や襟を整える
トルソー撮影では、
- 肩
- 襟
- 袖
- ボタン
- ウエスト
- 裾
などを確認します。
特に左右の肩の位置が違うと、商品が傾いて見えやすくなります。
モデル撮影とは
モデル撮影は、実際に人物が商品を着用して撮影する方法です。
平置き、ハンガー、トルソーとの大きな違いは、実際の着用イメージを伝えられることです。
モデル撮影のメリット
モデル撮影では、
- 身長に対する丈感
- 着用時のシルエット
- 袖の長さ
- サイズ感
- 動いたときの見え方
- コーディネート
- ブランドの世界観
などを伝えられます。
商品そのものの説明だけでなく、ユーザーが「自分が着たとき」をイメージしやすくなる点が特徴です。
モデル撮影が向いている商品
モデル撮影は、
- アパレル
- 靴
- バッグ
- アクセサリー
- 帽子
- ファッション小物
など、着用・使用した状態が購入判断に影響する商品に向いています。
モデル撮影については以下の記事でも詳しく解説しています。
モデル撮影とは?料金・依頼の流れ・撮影のコツを見る
平置き・ハンガー・トルソー・モデル撮影の使い分け
それぞれの特徴を整理すると、以下のように考えられます。
商品そのものの形を見せたい
平置き撮影
商品のデザインや全体像をシンプルに見せたい場合に向いています。
生地の落ち感や丈を見せたい
ハンガー撮影
自然に垂れた状態で洋服を見せたい場合に向いています。
着用時の立体感を見せたい
トルソー撮影
人物を使わずに、着用時に近いシルエットを表現したい場合に向いています。
実際の着用イメージを見せたい
モデル撮影
サイズ感やコーディネート、ブランドイメージまで伝えたい場合に向いています。
アパレルECでは、1つの撮影方法だけに絞るのではなく、必要な情報に応じて複数の撮影方法を組み合わせるのも有効です。
アパレルECで用意したい商品写真
ECサイトでは、1枚の商品写真だけですべての情報を伝えることは難しいでしょう。
商品によって異なりますが、例えば以下のような写真を用意できます。
商品の全体が分かる写真
正面から商品全体を見せます。
商品一覧にも使用しやすい基本的な写真です。
背面の写真
正面からは分からないデザインやディテールを確認できます。
横からの写真
商品の厚みや立体的な形状を伝えたい場合に使用します。
生地のアップ
素材感、編み方、柄などを見せます。
ディテール写真
- ボタン
- ファスナー
- ポケット
- 縫製
- タグ
- 裏地
など、購入判断につながる部分を撮影します。
着用写真
丈やシルエット、サイズ感を伝えます。
スタイリング写真
商品を単体で見せるだけでなく、ブランドイメージや使用シーンを伝えます。
スタイリング撮影についてはこちらでも解説しています。
スタイリング写真について見る
EC商品ページで必要な写真については、以下の記事も参考にしてください。
ECサイトの商品撮影・商品画像の作り方
撮影方法を統一すると商品一覧が見やすくなる
ECサイトでは、1枚の商品写真だけを見るのではなく、複数の商品が一覧で表示されることがあります。
そのため、商品ごとに、
- 撮影角度
- 商品の大きさ
- 背景
- 余白
- 明るさ
- カメラ位置
が大きく異なると、一覧ページが不揃いに見える場合があります。
商品一覧に使用するメイン写真では、一定の撮影ルールを設定しておくとよいでしょう。
例えば、
「Tシャツはすべて平置き・白背景・中央配置」
「ジャケットはすべてトルソー・正面」
など、カテゴリごとにルールを決める方法があります。
アパレル撮影でよくある失敗
撮影方法だけでなく、商品をどのような状態で撮るかも重要です。
洋服にシワが残っている
写真では実物以上にシワが目立つことがあります。
撮影前に商品を整えましょう。
左右のバランスが違う
袖や肩、襟の位置が左右で違うと、商品の形が不自然に見えます。
商品ごとに大きさが違う
商品一覧に並べたとき、一部の商品だけ極端に大きく見えると統一感が失われます。
背景と商品の色が近すぎる
商品の輪郭が背景に埋もれてしまう場合があります。
背景色やライティングを調整します。
すべての写真を同じ方法で撮影する
商品によってユーザーが知りたい情報は異なります。
例えば、Tシャツなら平置きで十分な場合でも、ワンピースでは着用時の丈感を見せた方が分かりやすい場合があります。
「撮影方法を統一すること」と「すべて同じ写真だけを撮ること」は別です。
どの撮影方法を選べばいい?
撮影方法に迷った場合は、ユーザーが購入前に知りたい情報から逆算します。
例えば、
「商品のデザインを見たい」→ 平置き
「丈や落ち感を見たい」→ ハンガー
「立体的なシルエットを見たい」→ トルソー
「実際に着たときのサイズ感を見たい」→ モデル
という考え方ができます。
さらに、商品説明用の写真+着用写真+ブランドイメージを伝える写真
のように複数の役割を持たせることで、商品ページ全体で情報を補完できます。
まとめ
アパレル商品撮影では、平置き・ハンガー・トルソー・モデル撮影にそれぞれ異なる役割があります。平置き撮影は商品の形を整理して見せやすく、ハンガー撮影は生地の自然な落ち感や丈を表現しやすい方法です。トルソー撮影では着用時に近い立体感を見せることができ、モデル撮影では実際のサイズ感やコーディネートまで伝えられます。
大切なのは、撮影方法そのものを目的にするのではなく、「購入前のユーザーへ何を伝えるための写真なのか」を考えて撮影方法を選ぶことです。
ECサイトでは、
- 商品全体
- 正面・背面
- 生地
- ディテール
- サイズ感
- 着用イメージ
- スタイリング
など、複数の写真を組み合わせることで商品の情報を伝えやすくなります。
AirPhotoでは、アパレル商品の平置き撮影や商品単体撮影だけでなく、スタイリング撮影、モデル撮影など、使用目的に合わせた商品撮影に対応しています。
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著者情報
著者:AirPhoto編集部
AirPhotoは、商品の魅力やブランドの世界観を伝える商品写真の撮影を行う撮影チームです。
商品撮影・スタイリング・モデル撮影・動画撮影・レタッチなどの実務を通じて得た知見をもとに、ECや商品写真に関する情報を発信しています。
