香水の撮り方|ガラス容器の反射・透明感をきれいに撮影するコツ
香水の商品撮影は、見た目以上に難しい撮影の一つです。
香水ボトルには、
- ガラス
- 透明な液体
- 金属キャップ
- 光沢のあるロゴ
- ラベル
- 曲面
など、反射しやすい要素が多く含まれています。
そのため、普通に照明を当てるだけでは、
- カメラや撮影者が映り込む
- ボトルの輪郭が消える
- 液体の色が分かりにくい
- キャップだけ白飛びする
- ラベルが読みにくくなる
といった問題が起こりやすくなります。香水の撮影では、反射を完全に消すのではなく、ガラスの透明感やボトルの立体感がきれいに見える反射を作ることが重要です。
本記事では、香水撮影で意識したい背景、照明、反射、透明感、構図、スタイリングまで解説します。
目次
- 香水撮影が難しい理由
- 撮影前にボトルをきれいにする
- 香水撮影に向いている背景
- 白背景で香水を撮る方法
- 黒背景・暗い背景で香水を撮る方法
- 香水の透明感を出すライティング
- ガラスの輪郭をきれいに見せる方法
- ボトルへの映り込みを防ぐ
- 金属キャップの反射を整える
- ラベルやロゴを読みやすくする
- 香水の液体の色をきれいに見せる
- 香水を高級感のある写真に仕上げる方法
- 香水のスタイリング撮影
- SNS向けに香水を撮影する場合
- 香水撮影でよくある失敗
- まとめ
香水撮影が難しい理由
香水ボトルは、複数の素材が組み合わさっています。
例えば、透明ガラス+液体+金属キャップ+紙ラベルという構成です。
それぞれ光の反射方法が異なるため、一つの照明だけですべてをきれいに見せるのが難しい場合があります。
特に透明ガラスは、商品そのものよりも周囲の環境を反射することで形が見えます。
そのため香水撮影では、商品に光を当てるだけでなく、商品に何を映り込ませるかを考えることが重要です。
撮影前にボトルをきれいにする
香水ボトルでは、指紋やほこりが非常に目立ちます。
撮影前に、
- 指紋
- ほこり
- 水滴
- 汚れ
- シール跡
- キャップの汚れ
などを確認します。
特に黒背景や強い照明を使う場合は、肉眼では見えにくい小さなほこりまで写真に写ることがあります。
柔らかいクロスを使う
ガラスや金属部分は、柔らかいクロスなどで拭きます。
撮影位置を調整するときに商品を触った場合は、再度指紋が付いていないか確認しましょう。
撮影後のレタッチで大量のほこりを消すよりも、撮影前に商品を整える方が自然な仕上がりになります。
香水撮影に向いている背景
香水撮影では、背景によって商品の印象が大きく変わります。
代表的なのは、
- 白背景
- 黒背景
- グレー背景
- ブランドカラー
- 大理石調
- 布
- ミラー
- アクリル
などです。
商品説明を重視するならシンプルな背景
ECサイトの商品画像では、白や明るいグレーなど、商品そのものを確認しやすい背景が使いやすくなります。
ブランドイメージを伝えるなら背景も演出する
広告やSNSでは、
- 石
- 水
- 花
- 布
- ガラス
- 光の影
などを組み合わせ、香りのイメージやブランドの世界観を表現する方法があります。
白背景で香水を撮る方法
透明な香水ボトルを白背景で撮影すると、ガラスの輪郭が背景に溶け込むことがあります。
商品の左右に黒いボードを置く
透明ガラスの輪郭を見せる方法の一つが、商品の左右に黒いボードを置くことです。
黒い面がガラスの端に反射し、輪郭が見えやすくなります。
背景自体は白いままでも、
ボトルの中央→ 明るい
ボトルの端→ 少し暗い
という明暗を作ることで、透明な商品の形を表現できます。
背景と商品を離す
商品を背景から少し離すと、背景と商品に別々の光を当てやすくなります。
背景だけを明るくし、商品側の反射を別に調整することもできます。
白背景の商品撮影については、以下の記事でも解説しています。
白背景の商品撮影について見る
黒背景・暗い背景で香水を撮る方法
黒背景や暗い背景を使うと、香水を落ち着いた印象や高級感のあるイメージに見せやすくなります。
一方で、透明ガラスや黒いキャップが背景に溶け込むことがあります。
エッジに光を入れる
暗い背景では、商品の横や後ろから光を当て、ボトルの輪郭に明るいラインを作る方法があります。
これにより、背景と商品を分離しやすくなります。
黒を完全につぶさない
キャップやラベルが黒い場合は、暗くしすぎるとディテールが見えなくなります。
黒い商品でも、
- 素材感
- 輪郭
- ロゴ
- 表面の質感
が確認できる程度の明るさを残します。
香水の透明感を出すライティング
香水の透明感を表現したい場合は、正面から強い光を当てるだけでは不十分なことがあります。
後ろから光を当てる
ボトルの背後から光を入れると、ガラスや液体の透明感を見せやすくなります。
特に、
- ピンク
- アンバー
- ブルー
- グリーン
など色の付いた液体では、後ろから光を通すことで色がきれいに見える場合があります。
背景光を強くしすぎない
後ろからの光が強すぎると、
- ボトルの輪郭が消える
- ラベルが暗く見える
- 液体の色が薄くなる
- キャップが白飛びする
ことがあります。
正面や横からの光とバランスを取りながら調整します。
ガラスの輪郭をきれいに見せる方法
透明な香水ボトルでは、輪郭を作ることが重要です。
白い面と黒い面を使い分ける
ガラスは周囲を映り込ませることで形が見えます。
そのため、
白いボード→ 明るい反射
黒いボード→ 暗い反射
を作るために使います。
白と黒の反射を組み合わせることで、ボトルの曲面や厚みを表現できます。
ボトルごとに位置を微調整する
四角いボトルと丸いボトルでは、反射の出方が異なります。
同じ照明位置でも、商品によって見え方は大きく変わります。
撮影画面を確認しながら、ボードや照明を少しずつ動かします。
ボトルへの映り込みを防ぐ
香水ボトルには、
- カメラ
- 三脚
- 撮影者
- 窓
- 家具
- 照明
などが映り込むことがあります。
カメラ位置を確認する
正面から撮影すると、ボトル中央にカメラが黒く映ることがあります。
カメラを少し高くしたり左右へ移動したりすると、映り込みを避けられる場合があります。
ただし、角度を付けすぎるとボトルの形が歪んで見えることがあります。
カメラ周辺を白くする
黒いカメラの映り込みが目立つ場合は、レンズ周辺に白い面を作る方法があります。
ただし、ボトルに白い面を映しすぎると商品全体が平坦に見えることもあるため、調整が必要です。
反射や映り込みについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
商品撮影の反射・映り込みを防ぐ方法
金属キャップの反射を整える
香水ボトルには金属製やメッキ加工されたキャップが使われることがあります。
金属は周囲を強く反射するため、照明を直接当てると白飛びしやすくなります。
大きな面を映り込ませる
小さなライトを直接当てるより、ディフューザーなどの大きな面を映り込ませると、なめらかなハイライトを作りやすくなります。
明暗を残す
金属をすべて明るくすると形が分かりにくくなることがあります。
明るい部分と暗い部分を残すことで、立体感や金属らしい質感を表現できます。
ラベルやロゴを読みやすくする
香水の写真では、ガラスの透明感だけでなく、ブランド名や商品名が読みやすいことも重要です。
反射で文字を消さない
ラベルやロゴ部分に強い反射が入ると、文字が読めなくなることがあります。
照明位置を少し変えたり、反射面を移動したりして調整します。
ラベルだけ暗くならないようにする
後ろからの光を強くすると、透明部分はきれいに見えても、正面のラベルが暗くなる場合があります。
必要に応じて正面側から弱い光を追加します。
香水の液体の色をきれいに見せる
香水は、液体そのものの色もデザインの一部です。
透明、淡いピンク、アンバー、ブルーなど、液体の色を正確に見せる必要があります。
ホワイトバランスを統一する
照明の色が混ざると、本来の液体色と違って見える場合があります。
例えば、自然光+電球色の照明を混ぜると、商品全体が黄色っぽく見えることがあります。
使用する光源をそろえ、ホワイトバランスを確認します。
商品写真の色については、以下の記事でも解説しています。
ECサイトの商品写真で色味を正確に伝える方法
香水を高級感のある写真に仕上げる方法
香水撮影では、商品説明用の写真だけでなく、ブランドイメージを伝える写真も重要です。
高級感を出すために大切なのは、単に背景を暗くすることではありません。
光の面積を調整する
細いハイライトを使うとシャープな印象になり、大きく柔らかいハイライトを使うと柔らかな印象になります。
商品のブランドイメージに合わせて光を調整します。
影を活用する
影をすべて消すのではなく、適度に残すことで立体感を出せます。
例えばボトルの横に柔らかい影を作ることで、商品を背景から浮かせて見せることができます。
余白を意識する
広告やSNSで使用する場合は、商品を画面いっぱいに配置するだけでなく、文字やロゴを入れるスペースも考えて構図を作ります。
商品写真に高級感を出す方法についてはこちらでも解説しています。
商品写真に高級感を出す方法
香水のスタイリング撮影
香水は、スタイリングによって「香りのイメージ」を視覚的に伝えやすい商品です。
例えば、
フローラル系
- 花
- 花びら
- 柔らかい布
- 明るい色
シトラス系
- 柑橘類
- 水
- 明るい自然光
- グリーン
ウッディ系
- 木材
- 石
- 落ち着いた色
- 暗めの背景
など、香りを連想できる素材を取り入れる方法があります。
ただし、小物を増やしすぎると商品より背景が目立つことがあります。
主役が香水であることを意識して構成します。
スタイリング写真については以下の記事でも解説しています。
スタイリング写真について見る
SNS向けに香水を撮影する場合
InstagramなどSNSでは、ECサイトの商品画像とは違った見せ方もできます。
例えば、
- 手に持った写真
- ドレッサーに置いた写真
- 花と組み合わせた写真
- 水面を使った写真
- 窓からの光を使った写真
などです。
SNSでは商品説明だけでなく、ブランドの世界観や使用シーンを見せる写真も利用できます。
トリミングを想定する
SNS、広告、ECサイトなど複数媒体で使用する場合は、撮影時に余白を確保しておきます。
後から1:1、4:5、9:16などへ切り抜きやすくなります。
写真のアスペクト比について
香水撮影でよくある失敗
カメラがボトル中央に映っている
透明・鏡面部分にカメラが黒く映ることがあります。
カメラ位置や周囲の反射面を調整します。
ボトルの輪郭が見えない
透明ボトルを白背景で撮ると、境界がなくなる場合があります。
黒いボードなどを利用して輪郭を作ります。
キャップだけ白飛びしている
金属部分へ強い光が直接当たっている可能性があります。
照明を拡散したり、角度を変えたりします。
液体の色が実物と違う
異なる色の光源が混ざっていないか確認します。
ホワイトバランスも調整しましょう。
ラベルが読めない
反射や背景光によって正面が暗くなっている可能性があります。
正面側の光を調整します。
指紋やほこりが目立つ
ガラス商品では特に目立ちます。
撮影前だけでなく、カットごとに確認すると安心です。
小物を置きすぎる
スタイリングを増やしすぎると、どの商品を見せたい写真なのか分かりにくくなります。
香水を主役に構成しましょう。
ECサイトでは商品説明用とイメージ写真を使い分ける
香水の商品ページでは、1種類の写真だけですべてを伝える必要はありません。
例えば、
商品説明用→ 白背景・正面・背面・ディテール
イメージ訴求用→ スタイリング・使用シーン・ブランドイメージ
と役割を分けられます。
商品説明用では、
- ボトルの形
- キャップ
- ラベル
- 液体の色
- パッケージ
を確認できることが重要です。
一方、イメージ写真では、
- 香りの世界観
- ブランドイメージ
- 使用シーン
を表現できます。
両方を組み合わせることで、商品情報とブランドイメージを伝えやすくなります。
まとめ
香水の商品撮影では、ガラス、液体、金属、ラベルなど、それぞれ異なる素材の見え方を調整する必要があります。
特に重要なのは、
- 撮影前に指紋やほこりを取る
- 背景を用途に合わせて選ぶ
- ガラスの輪郭を白・黒の反射で作る
- 後ろからの光で透明感を調整する
- カメラや撮影者の映り込みを確認する
- 金属キャップの反射を整える
- ラベルやロゴを読みやすくする
- 液体の色を実物に近づける
- 商品説明用とイメージ写真を使い分ける
ことです。
香水撮影では、反射を完全になくす必要はありません。適切な反射を残すことで、ガラスの透明感やボトルの立体感、金属の光沢、高級感などを表現できます。
AirPhotoでは、香水をはじめ、コスメやガラス容器など、反射や透明感の調整が必要な商品の撮影にも対応しています。
コスメ・化粧品の商品撮影について
商品撮影の照明・ライティングについて
スタイリング写真について
商品撮影の料金を見る
AirPhotoの商品撮影サービスを見る
AirPhotoの商品撮影実績を見る
お問い合わせはこちら
お急ぎの場合はこちら:03-6824-2695
著者情報
著者:AirPhoto編集部
AirPhotoは、商品の魅力やブランドの世界観を伝える商品写真の撮影を行う撮影チームです。
商品撮影・スタイリング・モデル撮影・動画撮影・レタッチなどの実務を通じて得た知見をもとに、ECや商品写真に関する情報を発信しています。
