【2023年】ものづくり補助金とは?個人事業主も対象?今後のスケジュールや採択条件を解説!
みなさんこんにちは。
この記事では「ものづくり補助金って何?」「どうやって申請するの?」「だれが対象なの?」などの疑問を徹底的に解消させていきます。
記事の最後では2023年度のものづくり補助金スケジュールも予想しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ものづくり補助金とは?
ものづくり補助金とは、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の略称で、中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金です。
「ものづくり」と聞くと製造業などに向けた支援かと考える方も多いでしょう。しかし、上述したようにものづくり補助金は「生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金」であるため、業種に関係なく生産性向上につながる設備の導入であれば補助対象になります。
ものづくり補助金の申請枠
ここからはものづくり補助金の具体的な情報をご紹介させて頂きます。
※2022年の情報をもとにご紹介させて頂きます。
ものづくり補助金には以下の3つの事業類型があります。
- 「一般型」
「一般型:低感染リスク型ビジネス枠」
- 「グローバル展開型」
- 「ビジネスモデル構築型」
一般型
「ものづくり補助金」の基本となる類型です。中小企業・小規模事業者などが今後直面する制度変更、たとえば働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入などに対応するために取り組む設備投資について補助されます。
一般型:低感染リスク型ビジネス枠
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、社会経済の変化に対応したビジネスモデルへの転換に向けた投資について補助する類型です。一般型に比べると補助率が上がり、一般型には含まれない、広告宣伝費や販売促進費も補助対象に含まれます。なお低感染リスク型ビジネス枠は、以下3つのいずれかの要件を満たしている必要があります。
- 物理的な対人接触を減じることに資する革新的な製品などの開発
- 物理的な対人接触を減じるための製品・システムを導入した生産プロセス・サービス提供方法の改善
- ポストコロナに対応するビジネスモデルへの抜本的な転換に係る設備・システム投資
グローバル展開型
海外拠点での活動を含む、海外事業の拡大や強化などを目的とした設備投資等を支援するものです。以下の4つの類型があり、次のような設備投資等が対象となります。
- 「海外直接投資型(グローバルな製品、サービスの開発や提供体制の構築)」
- 「海外市場開拓型(海外顧客に対しての市場開拓の実施)」
- 「インバウンド市場開拓型(訪日外国人観光客に対する市場の開拓)」
- 「海外事業者との共同事業型(海外法人との共同研究・開発、それに伴う設備投資等の補助)」
※グローバル展開型は、海外旅費も補助対象となります。
ビジネスモデル構築型
「ビジネスモデル構築型」は、革新的な事業計画策定のために実施する「支援プログラム」に対する補助、つまり企業を支援する企業に対して行われる補助です。その支援プログラムによって30事業者以上の中小企業の給与を一定割合以上増やすなどの要件があります。
2022年よりものづくり補助金で大きな見直しが行われたことにより「ビジネスモデル構築型」を新規で申請することができなくなったことを踏まえ、本記事ではビジネスモデル構築型の解説は割愛させていただきます。
ものづくり補助金、あなたの会社は対象?
ものづくり補助金の補助対象者は中小企業・小規模事業者・個人事業主で、資本金や従業員数などから判断されます。
小規模事業者
まず補助の対象となる小規模事業者は、常勤従業員数で定義されています。その人数は製造業その他業種・宿泊業・娯楽業の場合20人以下、卸売業・小売業・サービス業では5人以下の、会社または個人事業主です。
中小企業
補助対象となる中小企業者(組合関連を除く)は、資本金又は従業員数(常勤)が以下の数字を下回っている会社又は個人です。
製造業、建設業、運輸業
資本金:3億円
従業員(常勤):300人
卸売業
資本金:1億円
従業員(常勤):100人
サービス業
※ソフトウエア業、情報処理サービス業、旅館業を除く
資本金:5,000万円
従業員(常勤):100人
小売業
資本金:5,000万円
従業員(常勤):50人
ゴム製品製造業
※自動車または航空機用タイヤ、チューブ製造業、工業用ベルト製造業を除く
資本金:3億円
従業員(常勤):900人
ソフトウエア業、または情報処理サービス業
資本金:3億円
従業員(常勤):300人
旅館業
資本金:5,000万円
従業員(常勤):200人
その他の業種(上記以外)
資本金:3億円
従業員(常勤):300人
中小企業(組合関連)
組合関連の中小企業者は以下の組合等に該当している必要があります。
- 企業組合
- 協業組合
- 事業協同組合
- 事業協同小組合
- 協同組合連合会
- 商工組合
- 商工組合連合会
- 商店街振興組合
- 商店街振興組合連合会
- 水産加工業協同組合
- 水産加工業協同組合連合会
- 生活衛生同業組合
- 生活衛生同業小組合
- 生活衛生同業組合連合会
- 酒造組合
- 酒造組合連合会
- 酒造組合中央会
- 内航海運組合
- 内航海運組合連合会
- 技術研究組合
特定事業者
上記以外にも特定事業者の一部という対象枠が用意されています。従業員数(常勤)が以下の数字以下となる会社又は個人(「産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律」第4条による改正後の「中小企業等経営強化法」第2条第5項に規定する者を指す。)のうち、資本金の額又は出資の総額が10億円未満であるものが対象者となります。
製造業・建設業・運輸業
常勤従業員数:500人
卸売業
常勤従業員数:400人
サービス業又は小売業
※ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く
常勤従業員数:300人
その他の業種(上記以外)
常勤従業員数:500人
非営利法人
また、非営利法人も以下の条件を満たすことで対象となる可能性があります。
- 広く中小企業の振興・発展に直結し得る活動を行う特定非営利活動法人であること。
- 従業員数が300人以下であること。
- 法人税法上の収益事業(法人税法施行令第5条第1項に規定される34事業)を行う特定非営利活動法人であること。
- 認定特定非営利活動法人ではないこと。
- 交付決定時までに補助金の事業に係る経営力向上計画の認定を受けていること。
社会福祉法人
社会福祉法人も以下の条件を満たすことで対象となる可能性があります。
- 「社会福祉法」第32条に規定する所管庁の認可を受け設立されている法人であること。
- 従業員数が300人以下であること。
ものづくり補助金って何に使えるの?
ものづくり補助金の補助対象は多岐にわたっており、様々な業種の方が活用しやすい補助金であると言えます。補助対象事業と言っても申請枠によって異なります。そのため、「補助金を何に使うのか」「どの枠で申請すればいいのか」を理解しておく必要があります。本記事では一般型・一般型(低感染リスク型ビジネス枠)・グローバル型の3つの補助対象事業をそれぞれ見ていきます。
一般型
- 機械装置・システム構築費
- 機械・装置、工具・器具の購入、製作、借用に要する経費
- 専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築、借用に関する経費
- 改良・修繕または据付けに要する経費
- 外注費:新製品・サービスの開発に必要な加工や設計、デザイン、検査等の一部を外注(請負、委託など)する場合の経費
- 運搬費:運搬料、宅配・郵送料等に要する経費
- 技術導入費:知的財産権等の導入に要する経費
- 知的財産権等関連経費:特許権等の知的財産権等の取得に要する、弁理士の手続き代行費用など
- 専門家経費:本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費
- クラウドサービス利用費:クラウドサービスの利用に関する経費
- 原材料費:試作品の開発に必要な原材料および副資材の購入に要する経費
一般型(低感染リスク型ビジネス枠)
一般型(低感染リスク型ビジネス枠)では、一般型の補助対象に加えて広告宣伝費や販売促進費も補助対象になります。たとえば広告制作やセミナー開催、市場調査や営業代行に関する経費などです。
グローバル型
グローバル型は一般型に加えて「海外旅費」も補助対象となります。
ものづくり補助金、各申請枠の概要、補助金額、補助率
ものづくり補助金の各申請枠の概要や補助金額、補助率などを見ていきましょう。
ものづくり補助金の全体像は以下の図でまとめてあります。
※大幅な賃上げに取り組む事業者への支援
補助事業終了後、3~5年で大幅な賃上げに取り組む事業者に対し、上記枠の補助上限を100万円
~1,000万円、更に上乗せ。(回復型賃上げ・雇用拡大枠は除く)
通常枠
概要
革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に 必要な設備・システム投資等を支援
補助金額
- 従業員数 5人以下 :100万円~750万円
- 6人~20人:100万円~1,000万円
- 21人以上 :100万円~1,250万円
補助率
1/2
※小規模企業者・小規模事業者、再生事業者は2/3
回復型賃上げ・雇用拡大枠
概要
業況が厳しいながら賃上げ・雇用拡大に取り組む事業者が行う、革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援
補助金額
- 従業員数 5人以下 :100万円~750万円
- 6人~20人:100万円~1,000万円
- 21人以上 :100万円~1,250万円
補助率
2/3
基本要件に加えた追加要件
以下の全ての要件に該当するものであること。
- 前年度の事業年度の課税所得がゼロ以下であること
- 常時使用する従業員がいること
- 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での給与支給総額の増加率が1.5%、事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の水準の増加目標を達成すること
デジタル枠
概要
DX(デジタルトランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービス開発又はデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援
補助金額
- 従業員数 5人以下 :100万円~750万円
- 6人~20人:100万円~1,000万円
- 21人以上 :100万円~1,250万円
補助率
2/3
基本要件に加えた追加要件
以下の全ての要件に該当するものであること。
- 次の1又は2に該当する事業であること。
- DXに資する革新的な製品・サービスの開発
- デジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善
- 経済産業省が公開するDX推進指標を活用して、DX推進に向けた現状や課題に対する認識を共有する等の自己診断を実施するとともに、自己診断結果を応募締切日までに独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に対して提出していること。
※DX推進指標サイト:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/dx/dx.html
※自己診断結果入力サイト:https://www.ipa.go.jp/ikc/info/dxpi.html
- 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の「一つ星」または「二つ星」いずれかの宣言を応募申請時点で行っていること。
※「SECURITY ACTION」公式サイト(制度概要): https://www.ipa.go.jp/security/security-action/index.html
※「SECURITY ACTION自己宣言」申込みサイト: https://security-shien.ipa.go.jp/security/
※診断結果・宣言が提出されていない場合にはデジタル枠では要件不備として不採択となりますので、ご注意ください。
グリーン枠
概要
温室効果ガスの排出削減に資する取組に応じ温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービス開発又は炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援
補助金額
(エントリー類型)
- 従業員数 5人以下 : 100万円~ 750万円
- 6人~20人 : 100万円~1,000万円
- 21人以上 : 100万円~1,250万円
(スタンダード類型)
- 従業員数 5人以下 : 1,000万円
- 6人~20人:1,500万円
- 21人以上 :2,000万円
(アドバンス類型)
- 従業員数 5人以下 :2,000万円
- 6人~20人 :3,000万円
- 21人以上:4,000万円
補助率
2/3
基本要件に加えた追加要件
以下の全ての要件に該当するものであること。
(1)次の1又は2に該当する事業であること。
- 温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発
- 炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供の方法の改善
(2)2~5年の事業計画期間内に、事業場単位または会社全体での炭素生産性を年率平均1%以上増加する事業であること。
(3)エントリー類型について、以下のいずれかを満たすこと。
エネルギーの種類別に毎月使用量を整理し、事業所のCO2の年間排出量を把握している。
事業所の電気、燃料の使用量を用途別に把握している。
(4)スタンダード類型について、(3)の1~2全て満たし以下のいずれか を満たすこと。
- 本事業で開発に取り組む製品・サービスが、自社のみならず、業界・産業全体での温室効果ガス削減に貢献するものである。
- 小売電気事業者との契約で、一部でも再生可能エネルギーに係る電気メニューを選択している。
- 自社で太陽光やバイオマスなど再生可能エネルギーでの発電を導入している。
- グリーン電力証書を購入している。
- 省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や、適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度(J-クレジット制度)があるが、この制度を活用し自社での温室効果ガス削減の取組を環境価値として売却している。
(5)アドバンス類型について、(3)の1~2全てと(4)の1~5のうち2つ以上を満たし以下のいずれかを満たすこと。
SBT(Science Based Targets)若しくはRE100に参加している。
エネルギーの使用の合理化等に関する法律の事業者クラス分け評価制度において『Sクラス』に該当するとされたこと
2022 年 12 月 31 日以前を起点とし2019 年度以降に以下のいずれかの事業における省エネルギー診断を受診している。または地方公共団体で実施する省エネルギー診断を受診している。
グローバル市場開拓枠
概要
海外事業の拡大・強化等を目的とした「製品・サービス開発」又は「生産プロセス・サービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資等を支援
補助金額
100万円~3,000万円
補助率
1/2
※小規模企業・小規模事業者は2/3
基本要件に加えた追加要件
以下のいずれか一つの類型の各条件を満たす投資であること。
(1)海外直接投資類型
- 国内事業と海外事業の双方を一体的に強化し、グローバルな製品・サービスの開発・提供体制を構築することで国内拠点の生産性を高めるための事業であること。
- 具体的には、国内に所在する本社を補助事業者とし、補助対象経費の2分の1以上が海外支店の補助対象経費となること又は海外子会社の事業活動に対する外注費若しくは貸与する機械装置・システム構築費に充てられること。
- 国内事業所においても、単価50万円(税抜き)以上の海外事業と一体的な機械装置等を取得(設備投資)すること。
- 応募申請時に海外子会社等の事業概要・財務諸表・株主構成が分かる資料、 実績報告時に海外子会社等との委託(貸与)契約書とその事業完了報告書を追加提出すること。
(2)海外市場開拓(JAPANブランド)類型
- 国内に補助事業実施場所を有し、製品等の最終販売先の2分の1以上が海外顧客となり、計画期間中の補助事業の売上累計額が補助額を上回る事業計画を有していること。
- 応募申請時に、具体的な想定顧客が分かる海外市場調査報告書、実績報告時に、想定顧客による試作品等の性能評価報告書を追加提出すること。
(3)インバウンド市場開拓類型
- 国内に補助事業実施場所を有し、サービス等の販売先の2分の1以上が訪日外国人となり、計画期間中の補助事業の売上累計額が補助額を上回る事業計画を有していること。
- 応募申請時に、具体的な想定顧客が分かるインバウンド市場調査報告書、実績報告時に、プロトタイプの仮説検証の報告書を追加提出すること。
(4)海外事業者との共同事業類型
- 国内に補助事業実施場所を有し、外国法人と行う共同研究・共同事業開発に伴う設備投資等があり、その成果物の権利が補助事業者に帰属すること。
- 応募申請時に共同研究契約書又は業務提携契約書、実績報告時に当該契約の進捗が分かる成果報告書を追加提出すること。
補助事業実施期間
以下の補助事業実施期間内に発注・納入・検収・支払等の全ての事業の手続きが完了する事業であること。
- 通常枠、回復型賃上げ・雇用拡大枠、デジタル枠、グリーン枠:交付決定日から10ヶ月以内(ただし、採択発表日から12ヶ月後の日まで)。
- グローバル市場開拓枠:交付決定日から12ヶ月以内(ただし、採択発表日から14ヶ月後の日まで)。
基本要件
<以下の要件を全て満たす3~5年の事業計画を策定することが必要>
- 事業計画期間において、給与支給総額の年率平均1.5%以上の増加。 (被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合は、年 率平均1%以上増加)
- 事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を、 毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準とする。
- 事業計画期間において、事業者全体の付加価値額の年率平均3%以上の増加。
事業計画の策定・表明
<以下に同意の上、事業計画を策定・実行することが必要>
- 申請時点で、申請要件を満たす賃金引上げ計画を策定していることが必要です。交付後に策定し ていないことが発覚した場合は、補助金額の返還を求めます。
- 財産処分や収益納付等も含め、補助金等の返還額の合計は補助金交付額を上限とします
- 再生事業者である場合には、各目標が達成できていない場合であっても返還は免除します。
実施場所の確保
補助事業の実施場所(工場や店舗等)を有していることが必須
ものづくり補助金申請の流れ
ものづくり補助金を申請する際に必要な書類や申請時の留意点などをまとめていきます。
申請に必要な書類
- 必須の添付書類
(1)事業計画書(計10ページ以内で作成)
- 補助事業の具体的取組内容
- 将来の展望
- 事業計画における付加価値額等の算出根拠海外事業の準備状況を示す内容「グローバル市場開拓の専門性について」(グローバル市場開拓枠のみ)
(2)補助経費に関する誓約書
(3)賃金引上げ計画の誓約書
(4)決算書等(直近2年間の貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書、販売管理費明 細、 個別注記表
(5)従業員数の確認資料
- 法人の場合:法人事業概況説明書の写し
- 個人事業主の場合:所得税青色申告決算書または所得税白色申告収支内訳書の写し)
(6)労働者名簿(応募申請時の従業員数が21名以上で、上記(5)従業員数の確認資料における期末の従業員数が20名以下の場合のみ)
(7)応募申請時において再生事業者であることを証明する書類(再生事業者のみ)
(8)課税所得の状況を示す確定申告書類(回復型賃上げ・雇用拡大枠のみ)
(9)炭素生産性向上計画及び温室効果ガス排出削減の取組状況(グリーン枠のみ)
(10)大幅な賃上げ計画書(大幅な賃上げを行う事業者のみ)
(11)海外事業の準備状況を示す書類(グローバル市場開拓枠のみ)
- 任意の添付書類
(12)審査における加点を希望する場合に必要な追加書類
- 成長性加点:経営革新計画承認書
- 政策加点 :開業届又は履歴事項全部証明書(創業・第二創業の場合) 、サイバーセキュリティお助け隊の契約書の写し(デジタル枠のみ)
- 災害等加点:(連携)事業継続力強化計画認定書
- 賃上げ加点: 特定適用事業所該当通知書(被用者保険の適用拡大の場合)
申請のコツ
ものづくり補助金の審査員は短時間で大量の書類を捌いているので、だれでもわかるような簡単なものにすることが重要です。
- 図やグラフを入れる
読み手の立場を踏まえて、事業計画書には文字だけではなく図やイラスト、グラフといった読みやすさを意識して作成することが重要です。
- 業界用語を使わない
審査員の方々は全ての業界に精通している訳ではありません。したがって、業界用語や難しい言葉を使用すると通じない可能性があります。誰でも分かるという視点を忘れずに書類を作成しましょう。
- 数字を使う
ものづくり補助金はあくまでビジネスです。夢物語を語るのではなく数字を使って実現可能性を示しましょう。
- ニーズを示す
新商品の開発がテーマとなっている場合はニーズを示すと良いです。例えば、「過去にオーダーをいただいたが、商品開発ができず失注してしまった」などの実績があると、審査員に投資回収の可能性を感じてもらえる可能性が上がります。
- ストーリーを入れる
ストーリーは申請書を作成する上でとても重要です。書類は、申請する方だけが分かるような構成になってしまいがちですが、相手はあなたの会社のことを知らない状態で書類に目を通します。ただの文章の羅列にならないようにしましょう。
補助金申請の注意点
- 書類の不備:電子申請システム操作マニュアルの指示に従って、入力漏れや誤りがないように申請をしてください。記入漏れや誤りがあると審査に落ちる可能性が高まります。注意しましょう。
- 事業計画書:事業計画書の具体的な内容に関しては審査項目をよく確認した上で申請をしてください。審査項目・加点項目があるので、要チェックです。
- 支援者について:認定経営革新等支援機関や専門家等の外部支援を受けている場合は支援者の名称、報酬、契約期間を記載する必要があります。支援を受けているにも関わらず情報が記載されていないことが明らかになった場合には、審査の不採択若しくは補助金交付決定の取り消しなどが行われます。注意しましょう。
ものづくり補助金の採択率
ものづくり補助金では、どのくらいの事業者が申請をし、どのくらいの事業者が採択されたのでしょうか。令和4年度ものづくり商業・サービス生産性向上促進補助金〔一般型・グローバル展開型〕における「応募者数・採択者数・採択率」の状況を記載しておきます。
締切回:8次
- 申請型:【一般型】
- 採択発表日:令和4年1月12日
- 応募者数:4,584
- 採択者数:2,753
- 採択率(小数点以下切捨):60%
- 申請型:【グローバル展開型】
- 応募者数:69
- 採択者数:27
- 採択率(小数点以下切捨):39%
締切回:9次
- 申請型:【一般型】
- 採択発表日:令和4年3月25日
- 応募者数:3,552
- 採択者数:2,223
- 採択率(小数点以下切捨):62%
- 申請型:【グローバル展開型】
- 応募者数:61
- 採択者数:24
- 採択率(小数点以下切捨):39%
締切回:10次
- 申請型:【一般型】
- 採択発表日:令和4年7月15日
- 応募者数:4,224
- 採択者数:2,584
- 採択率(小数点以下切捨):61%
- 申請型:【グローバル展開型】
- 応募者数:70
- 採択者数:28
- 採択率(小数点以下切捨):40%
締切回:11次
- 申請型:【一般型】
- 採択発表日:令和4年10月20日
- 応募者数:4,668
- 採択者数:2,786
- 採択率(小数点以下切捨):59%
- 申請型:【グローバル展開型】
- 応募者数:76
- 採択者数:31
- 採択率(小数点以下切捨):40%
締切回:12次
- 申請型:【一般型】
- 採択発表日:令和4年12月16日
- 応募者数:3,200
- 採択者数:1,885
- 採択率(小数点以下切捨):58%
- 申請型:【グローバル展開型】
- 応募者数:56
- 採択者数:22
- 採択率(小数点以下切捨):39%
参考:https://portal.monodukuri-hojo.jp/saitaku.html
ものづくり補助金の2023年度スケジュール予想
ものづくり補助金は「ものづくり補助事業公式ホームページ」を参照することで今後どのような動きがなされるのかを知ることができます。
2023年度のものづくり補助金の予想ですが、現時点(3/14)では「令和6年度まで切れ目なく公募を実施すること」が予定されています。今後のスケジュール(案)は以下の図が公表されています。
こちらの情報は、経済産業省の「ものづくり・商業・サービス補助金令和4年度2次補正予算関連」を参照しています。
このような予算や対象については、各自治体によって異なるため、詳細については各自治体のホームページや担当窓口などで確認することが必要です。
補助金の相談はAirPhotoへ
みなさん、いかがでしたでしょうか。
本記事では、ものづくり補助金について深掘りをしていきました。これを読んでいる方はものづくり補助金の申請を視野に入れていることと思いますが、ものづくり補助金以外の補助金申請も考えておくと良いかもしれません。なぜなら、まだ補助金を受給していない事業であれば1つの事業で複数の補助金に対して申請を行うことが可能だからです。
補助金は助成金に比べて採択率が低い傾向があるので、リスクヘッジという意味でも「IT導入補助金」や「小規模事業者持続化補助金」などを調べて、最低限理解しておくのが無難でしょう。
おすすめの補助金を以下の記事でまとめておりますので、ぜひご覧下さい。
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