商品撮影のカメラ設定|ISO・F値・シャッタースピード・ホワイトバランスを解説

商品撮影のカメラ設定|ISO・F値・シャッタースピード・ホワイトバランスを解説

商品撮影では、カメラの性能だけでなく、撮影時の設定も写真の仕上がりに大きく影響します。
同じ商品を撮影しても、ISO感度、F値、シャッタースピード、ホワイトバランスなどの設定によって、明るさ、色味、質感、背景の見え方が変わります。
特にECサイトの商品写真では、商品を魅力的に見せるだけでなく、形や色、素材感をできるだけ正確に伝えることも重要です。
一眼レフやミラーレスカメラを購入したものの、「商品撮影ではISOをいくつにすればいい?」 「F値はどのくらい?」 「オート撮影ではダメ?」と迷う方もいるでしょう。
本記事では、商品撮影で押さえておきたいカメラ設定と、ISO・F値・シャッタースピード・ホワイトバランスの考え方を解説します。

目次

商品撮影で重要なカメラ設定

商品撮影で特に確認したいのは、以下の設定です。

  • ISO感度
  • F値
  • シャッタースピード
  • ホワイトバランス
  • 露出
  • ピント
  • 画像サイズ
  • 保存形式

これらはそれぞれ独立しているわけではありません。
ISO感度、F値、シャッタースピードは、写真の明るさに関係しています。
例えば、ISOを低くして写真が暗くなった場合は、照明を明るくしたり、シャッタースピードを遅くしたりすることで調整できます。
商品撮影では、カメラ任せにするのではなく、撮影する商品や光の状態に合わせて各設定のバランスを取ることが重要です。

商品撮影の基本設定の目安

室内で商品を固定し、三脚を使って撮影する場合は、まず以下をひとつの目安として設定すると調整しやすくなります。

  • ISO感度:ISO100〜200程度
  • F値:F8前後
  • シャッタースピード:明るさに合わせて調整
  • ホワイトバランス:撮影環境に合わせて固定
  • ピント:商品に合わせてシングルAFまたはマニュアル
  • 画像サイズ:できるだけ大きなサイズ
  • 保存形式:RAWまたはRAW+JPEG

これはあくまでスタート地点です。
商品の大きさや奥行き、使用するレンズ、照明、撮影目的によって最適な設定は変わります。
例えば、商品全体にピントを合わせたい場合と、背景をぼかしたイメージ写真を撮影する場合では、適したF値は異なります。
ここから各設定を詳しく見ていきましょう。

ISO感度とは

ISO感度は、カメラが光をどれだけ敏感に捉えるかに関係する設定です。
ISOの数値を上げると、暗い環境でも写真を明るく撮影しやすくなります。
一方で、ISOを高くしすぎると写真にノイズが発生し、商品の細かな質感や輪郭が粗く見えることがあります。

商品撮影ではISOを低めにする

商品を固定して撮影できる場合は、ISO100〜200程度の低い設定から始めるのがおすすめです。
商品撮影では、

  • 商品を動かさない
  • 三脚を使用できる
  • 照明を調整できる

という環境を作りやすいため、無理にISOを上げる必要がないケースが多くあります。
ISOを低くすることで、ノイズの少ない商品写真を撮影しやすくなります。

ISOを上げる場合

撮影場所が暗く、十分な光量を確保できない場合はISOを上げることもあります。
ただし、ISOを上げる前に、

  • 照明を追加する
  • 商品に光を近づける
  • 三脚を使用する
  • シャッタースピードを遅くする

といった方法も検討しましょう。
ISOだけで明るさを補おうとすると、画質が低下する可能性があります。

F値とは

F値は、レンズ内の絞りの大きさを表す数値です。
F値を変えると、カメラに入る光の量だけでなく、ピントが合って見える範囲も変わります。
一般的に、
F値が小さい
→ 背景がぼけやすい
F値が大きい
→ 広い範囲にピントが合いやすい
という特徴があります。

商品全体を見せるならF8前後から試す

ECサイトの商品写真では、商品の形やラベル、ディテールを確認できることが重要です。
そのため、商品全体を見せる写真ではF8前後をひとつの目安として撮影し、商品の奥行きに合わせて調整するとよいでしょう。
例えば、

  • パッケージ
  • バッグ
  • ボトル
  • 家電
  • 複数の商品を並べた写真

などでは、手前だけでなく奥までピントが合っているか確認します。

背景をぼかしたい場合

ブランドイメージを伝えるスタイリング写真などでは、F値を小さくして背景をぼかす表現も使えます。
ただし、F値を小さくしすぎると、商品の一部までぼけてしまうことがあります。
商品名、ロゴ、パッケージなど、ユーザーに見せたい部分までぼけていないか確認しましょう。

F値を大きくしすぎない

商品全体にピントを合わせたいからといって、必ずしもF値を最大まで上げればよいわけではありません。
F値を極端に大きくすると、レンズやカメラによっては回折の影響で写真全体のシャープさが低下する場合があります。
まずF8前後から始め、必要に応じて調整する方法が分かりやすいでしょう。

シャッタースピードとは

シャッタースピードは、カメラが光を取り込む時間を決める設定です。
シャッタースピードを速くすると動きを止めやすくなり、遅くすると多くの光を取り込めます。

静止した商品なら三脚を活用する

商品単体の撮影では、被写体が動かないことが多いため、三脚を使用すればシャッタースピードをある程度遅くできます。
例えば、
ISOを低くする

F値を調整する

不足した明るさをシャッタースピードで調整する
という考え方ができます。
カメラが固定されていれば、手持ち撮影よりも手ぶれを抑えやすくなります。

動きのある撮影では速くする

以下のような撮影では、被写体そのものが動きます。

  • モデルが歩く
  • 商品を手に取る
  • 飲み物を注ぐ
  • 食材を切る
  • 商品を投げる
  • 商品を開閉する

この場合は、被写体ぶれを防ぐためにシャッタースピードを速くします。
動きの速さによって異なりますが、1/125秒、1/250秒などから確認し、ぶれが残る場合はさらに速く調整します。

ホワイトバランスとは

ホワイトバランスは、撮影する光に合わせて写真の色味を調整する機能です。
同じ白い商品でも、光源によって、

  • 黄色っぽく見える
  • 青っぽく見える
  • 赤っぽく見える

ことがあります。
商品写真では、実物と写真の色が大きく異なると、購入後の印象違いにつながる可能性があります。
そのため、ECサイトの商品撮影ではホワイトバランスが重要です。

光源を混ぜない

商品撮影では、異なる種類の光をできるだけ混ぜないようにします。
例えば、
窓から入る自然光+室内の電球+LED撮影照明を同時に使うと、商品の場所によって色味が変わる場合があります。
撮影時には、

  • 使用する光源をそろえる
  • 不要な室内照明を消す
  • ホワイトバランスを固定する
  • 同じシリーズの商品は同じ環境で撮影する

ことを意識しましょう。

オートホワイトバランスだけに頼らない

オートホワイトバランスは便利ですが、商品の色や背景によって撮影ごとに色味が変化することがあります。
複数の商品を同じ条件で撮影する場合は、ホワイトバランスを固定すると色味をそろえやすくなります。
より正確な色を求める場合は、グレーカードなどを利用して基準となる色を設定する方法もあります。
商品写真の色については、以下の記事でも詳しく解説しています。
ECサイトの商品写真で色味を正確に伝える方法

ピントはどこに合わせる?

商品撮影では、どこにピントを合わせるかも重要です。
ECサイトの商品画像なら、基本的には商品の重要な部分が明確に見える位置にピントを合わせます。
例えば、

  • 商品正面
  • 商品名
  • ロゴ
  • ラベル
  • 素材
  • デザイン上の特徴

などです。

静止した商品はシングルAFが使いやすい

商品が動かない場合は、AF-SやOne Shot AFなど、ピントを一度合わせて固定するモードが使いやすくなります。
小さな商品やマクロ撮影など、細かなピント調整が必要な場合はマニュアルフォーカスを使う方法もあります。

商品全体のピントを確認する

カメラのモニターだけではピントのずれに気づきにくい場合があります。
撮影後は画像を拡大し、

  • 商品の手前
  • 中央
  • ロゴ
  • ラベル

などを確認しましょう。

明るさ・露出を確認する

液晶画面で明るく見えていても、実際の画像では白い部分が飛んでいたり、黒い部分が潰れていたりすることがあります。
特に、

  • 白い商品
  • 黒い商品
  • 金属
  • ガラス
  • 光沢パッケージ

では注意が必要です。

白飛びを確認する

白い商品の一部が完全に白くなり、模様や質感がなくなっている場合は露出が明るすぎる可能性があります。
撮影後は画像を拡大し、商品のディテールが残っているか確認しましょう。
ヒストグラムやハイライト警告を利用できるカメラなら、それらを確認する方法もあります。

画像サイズと保存形式を確認する

ECサイトや広告で使用する商品写真では、撮影時の画像サイズも重要です。
撮影後にトリミングする可能性もあるため、基本的には十分なピクセル数を確保して撮影します。
小さなサイズで撮影してしまうと、後から画像を拡大したときに画質が粗くなる可能性があります。
ECサイトの商品画像サイズについては以下の記事でも解説しています。
通販サイトに使用する写真サイズガイド

RAWで撮影するメリット

RAWは、カメラが記録した情報を多く残した状態のデータです。
撮影後に、

  • 明るさ
  • ホワイトバランス
  • ハイライト
  • シャドウ

などを調整しやすいメリットがあります。
商品写真の色や明るさを細かく整える場合は、RAW撮影が向いています。
一方、撮影後の編集をほとんど行わない場合はJPEGでも対応できます。
撮影環境によっては「RAW+JPEG」で両方を保存しておく方法もあります。

商品撮影でオート設定を使ってもいい?

オート設定でも商品写真を撮影することはできます。
特にスマートフォンや、簡単なSNS投稿用の写真であれば、オート撮影でも十分な場合があります。
ただし、ECサイトの商品一覧のように複数の商品写真を並べる場合は、写真ごとに明るさや色味が変化すると統一感がなくなります。
そのため、

  • ISO
  • ホワイトバランス
  • F値
  • 照明
  • カメラ位置

などをできるだけ固定した方が、商品写真をそろえやすくなります。

商品によってカメラ設定を変える

すべての商品を同じ設定で撮影する必要はありません。
商品によって見せたいポイントが異なるためです。

アパレル商品

生地の質感や商品全体を見せる場合は、広い範囲にピントを合わせます。
モデルが動く撮影では、シャッタースピードにも注意します。
アパレルの商品撮影について

コスメ・化粧品

ボトルや容器の質感、ロゴ、光沢を見せるため、露出やライティングを細かく調整します。
白飛びや映り込みにも注意が必要です。
コスメ・化粧品の商品撮影について

ジュエリー・アクセサリー

商品が小さいため、ピントの位置が特に重要です。
F値を調整しながら、商品の必要な範囲にピントが合っているか確認します。
ジュエリー・アクセサリーの商品撮影について

食品・料理

料理写真では、商品全体を説明する写真だけでなく、一部にピントを合わせてシズル感を演出する撮影もあります。
使用目的によってF値やシャッタースピードを使い分けます。
料理・食品の商品撮影について

カメラ設定だけで商品写真は決まらない

商品撮影ではカメラ設定が重要ですが、設定だけで写真の品質が決まるわけではありません。
仕上がりには、

  • 商品の状態
  • カメラ
  • レンズ
  • 三脚
  • 背景
  • ライティング
  • 構図
  • スタイリング
  • レタッチ
  • 使用媒体

など、さまざまな要素が関係します。
特に商品撮影では、カメラの設定以上に「どの方向から、どのような光を当てるか」が写真の印象を大きく左右することがあります。
商品撮影の照明については以下の記事で詳しく解説しています。
商品撮影の照明・ライティングについて
また、カメラや三脚、照明などの撮影機材についてはこちらをご覧ください。
商品撮影に必要な機材を見る

まとめ

商品撮影では、ISO感度、F値、シャッタースピード、ホワイトバランスなどの設定を理解しておくことで、商品写真の品質を安定させやすくなります。
基本的な考え方としては、

  • ISOは低めから設定する
  • 商品全体を見せる場合はF8前後から試す
  • 静止した商品では三脚を活用する
  • 動く被写体ではシャッタースピードを速くする
  • ホワイトバランスをできるだけ統一する
  • 商品の重要な部分にピントを合わせる
  • 白飛びや黒つぶれを確認する
  • 十分な画像サイズで撮影する

ことがポイントです。
ただし、商品の素材や形、使用目的によって適した設定は異なります。
ECサイトの商品写真では、単にきれいな写真を撮るのではなく、商品の色、形、質感をユーザーへ分かりやすく伝えることが重要です。
AirPhotoでは、商品単体の撮影からスタイリング写真、モデル撮影、動画撮影まで、商品の特徴や使用媒体に合わせた商品撮影に対応しています。
AirPhotoの商品撮影サービスを見る
AirPhotoの商品撮影実績を見る
ap_photo_btn.jpg

お問い合わせはこちら

お急ぎの場合はこちら:03-6824-2695

著者情報

著者:AirPhoto編集部
AirPhotoは、商品の魅力やブランドの世界観を伝える商品写真の撮影を行う撮影チームです。
商品撮影・スタイリング・モデル撮影・動画撮影・レタッチなどの実務を通じて得た知見をもとに、ECや商品写真に関する情報を発信しています。

AirPhotoにお問い合わせ

サービスに関するご質問や、ご意見・ご感想など、どんな内容でもけっこうです。お気軽にお問い合わせください。

AirPhoto公式アカウント

『スタイリング診断』が、あなたに最適なスタイリングをご提案📷
AirPhotoはTwitter、Instagramで最新情報をお届けしています。

  • x
  • instagram

よくあるご質問(FAQ)

AirPhotoのサービスや料金等について、みなさまから寄せられたご質問とその回答をご紹介しています。

当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。

©︎ AirPhoto All Rights Reserved.